2025年6月20日金曜日

幸せには色がついているかな

 57歳だった。10歳違いの叔母。日赤病院に泊まるのは私の番でした。この日の数日前から強いモルヒネ点滴が始まって意識がなかった。しかし息をしているのです。ですから生きているのです。生きているだけでいいと願ったり、もう十分頑張ったからいいよね。と言う気持ちが交差していました。祖母が亡くなった時、叔母と私は号泣したことがふと脳裏をかすめる。その叔母が目の前で死の淵に近づいている。私は47歳だった。一人で看病していると血圧が急激に下がってきた。祖母の時と同じである。看護師さんを呼び、慌てて叔母の家族を呼び寄せる。まだ暗い黒の世界だった。東京から叔母の兄が朝一番の新幹線に乗って病室に入ってきた。そのすぐ後に叔母の息が止まった。あたりは黒から青の世界に変わった。叔母の家族と叔母の兄弟姉妹が見守る中、安らかな眠りについた。叔母はとても綺麗な人だった。残念なことに私は母方に似てしまって叔母とは全く似ていない。

綺麗な顔に白いものをかけているが邪魔だと思った。

遠い記憶のアルバムは黒でもなく白でもない。見えない色になってしまいました。

今ではたった一人残っている父の妹、つまり叔母の姉は94歳で健在です。足腰が弱ってきて、年相応の脳のようです。母がアルツハイマーになった時たくさん面倒を見てくれた叔母です。今度は私も叔母の面倒をみれる環境ですから、少しでも恩返しをしたいと思っています。

日日是好日

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