孫とふたりで眠った夜
突然起こされる。
「ババ、眠れないの、どうしたらいい」
「まだまだ真っ暗です。目をつむって楽しいことを考えたらどう」
この問答を繰り返す。そのうち階段を下り、リビングに行ってしまう。リビングのソファに孫は横になるとようやく眠り始める。そーっと携帯を取りに行く。
「ババがいなくなって、私を置いてジジの所に行ったかと思った」と寂しそうな声で話す。どこにも行かないことを話す。「ババ本を読んで」と言う。あたしゃ眠いんだけど、、、。「ババ選んで」と言われて一冊の絵本を取り出す。それは「スーホの白い馬」タイトルを読むとどう言う意味?と質問をなげかける。スーホは人の名前であることだけ話し、読みはじめる。途中つっかえるとどうしてちょっと止まるのと指摘される。日本人なのにと思ったのだろう。私はメガネをかけることにした。これで大丈夫だ。静かに聞いている。読み終わると孫は死んだけれど白い馬の魂はスーホのそばにいつもいるんだよね。私もハムスターのピッポーが死んだとき悲しかった。でももう2歳でハムスターにとってはおばあさんだったんだ。と話す。そしてババはある人の話をする。
この絵本をあなたに読んでやったのは2回目であること。その前には一度ババのお友達のボニーと言う犬のお家に遊びに行ったこと。そのお友達がこのお話を読んでくれたこと、
そして最後にボニーは死んじゃったんだよ。と話すと
ボニーのおばあさんもスーホも私もおんなじだね。と呟く。
それから、2階にひとりで寝ているジジのところに行こうよと促してみる。イヤイヤながらジジのところにいくとジジが優しく孫に3人で寝ようとジジのゴツゴツの手枕を孫の頭に差し出す。ババはブヨブヨのデブデブだけどジジは硬いよねとか言いながらスースーと眠りました。
娘夫婦は二人だけで日本小旅行中です。
日日是好日