2015年9月28日月曜日

おはようさん

久しぶりの自転車通勤
長袖にしたのですが、風を切ると秋を感じる。
堤防のあっちこっちでコスモスが「おはようさん 」と大きな声で笑いかける。
おやおや、どうしたの、こんなに背が高くなったの?
ケイトウの鮮やかな赤は私の背丈を超えていた。
おばあさん、真ん中をそんなにゆっくり歩かないでよ。
ああ、車がのろのろと私の後ろを走る。
私は、待って、待ってとよそのお庭に逃げ込む。
刈谷田川の流れは穏やかです。
金沢橋から鳩峰方向を見上げる。青い空が広がる。
生きていてる。
ありがとう、今日はとてもいい朝だ。
目に入るものすべてが
私に「おはようさん」と言ってくれる。
もし、明日も晴れだったら、朝ごはん前に久しぶりに
カメラを持って君たちを映して回ろうか?

はい豆撰のお花さん 「お・は・よ・う・さ・ん 」

2015年9月26日土曜日

五藤利弘監督短編作品の感想をお聞きして

五藤利弘監督短編作品
故郷への道を教えてと題して
5作品が長岡アオーレにて上映されました。
満席で立ち見の方も多くいらっしゃいました。
私の隣に、知り合いのTさんがお座りに
上映が終了すると彼は「いい映画でした。」と・・・・・・。
翌日、彼は豆撰に
そして次のようなことを話されました。

正直に申しまして、最近は映画を観ることはありませんでした。
多田さんに紹介され、栃尾の映画だから観てみようかと軽い気持ちでした。
会場に行くとTシャツにジーパン姿の若い方が僕に「どうぞどうぞ」と会場に案内をしてくれました。
映画の途中で、監督さんのトークになると、あのTシャツにジーパン姿の方がおいでになったので
びっくりしました。監督さんだったのですね。とても気さくな方で正直驚きました。
トークを聞き、映画を観て、僕ははじめてこの監督の作る映画がこれからも、みたいと思いました。
大作でない映画の良さを発見できました。こんな映画もあるんだと・・・・・・。

話は尽きることなく仕事の話は遠く・・・・・。
五藤利弘という人は不思議な魅力を持っている。
映画監督らしからぬ人柄の良さが彼の映画の中に潜んでいる。
彼に会った人のほとんどが彼に好意を持ち、映画を観る。
不思議な存在感だ。
「ゆめはるか」の試写会に同席させていただいたとき
係の方が「関係者ですか?」と監督に質問
「あの、僕その映画の監督なんですけど・・・」と優しく応えていた姿が重なりました。



2015年9月24日木曜日

海辺のカフカ観賞


蜷川演出、宮沢りえ主演「海辺のカフカ」を観賞。
FBのお友達絶賛の作品。
村上春樹原作をどのように演出するのだろうかと
興味深々。
まして、原作の摩訶不思議なストーリー。
一体どうまとめるのだろうかと……。
それがなんとかなり、いやほとんど原本の通りに進む
演出にビックリ仰天。
ややや?何これ?
透明箱に入っている少女は宮沢りえさん。
カフカの自宅、図書館、森、バスの数々が透明箱の中に詰まっている。
透明箱は舞台装置である。
黒子が場面場面で透明箱を移動していく。
こんな方法で場面を変えていく観劇は初めてである。
照明と透明箱の移動は素晴らしい運びであり、新鮮だった。
本の中から、まるで魔法使いが操り、次々と登場人物を出してくる。
すごいの一言である。
出ずっぱりのカフカ、カフカの影カラス、中でもナカタは
歩き方から話し方まで全く同じである。
宮沢りえさん演じる佐伯さん、カフカの母も
想像に近い、品のよさと、教養を感じさせる。
戦争、親子、母をモチーフに
ラストシーンのカフカと母親の抱き合うシーンは感動する 。
そのまま幕を閉じ 終了。出演者へのカーテンコール時には
物語の箱の中に私自身が入っている。

不思議な透明箱は
今、悩み苦しむことを真に受け止め、逃げ出していけない。
真実を受け止めて、前に進みなさい。
生きていることは
迷い、彷徨いながら……。と教えてくれたようです。
本を読んだ方におすすめしたい舞台でした。






2015年9月23日水曜日

雪の中のしろうさぎ

五藤利弘監督短編作品
故郷への道を教えてと題して
5作品が長岡アオーレにて上映されました。
主催は長岡アジア映画祭実行委員会です。
代表の菅野さんのご尽力に敬意と感謝を申し上げたいと思います。
そして、私を含め、多くの五藤監督の映画を好きな人たちに
映画を観る機会を与えてくださったことにお礼を言いたい。
ありがとうございました。
さて、
5作品とも数回見ていましたが
大きなスクリーンでは初めて観る「雪の中のしろうさぎ」の
作品が今回一番心に残りました。

一番私の心をとらえたのは
最後に監督の名前で終わるはずの後です。
雪の世界に左端に映る雪の中のしろうさぎでした。
しろうさぎの赤い目は雪の中で輝いて見えます。
その輝きはダイヤモンドのような輝きでなく
日本の伝統的なものです。こころが落ち着き、懐紙の中に
美味しい和菓子をひとつつつんだような嬉しい気持ちの輝きです。
感想が一番最後からになってしまいましたが
雪に埋もれて走る電車、雪の上に残る
足跡、雁木などは十日町も栃尾もおなじ風景です。
雪の描写はとても、情緒豊かに表現されている。
これも、スクリーンだからこそ、想いがぐっぐと心に 響きます。

この作品の登場人物一人一人のセリフはお笑いのせいか
実にいい。その理由は素人くさいところででした。
上手とは言えない?(ごめんなさい。 )セリフだからこそ
この映画の持つ雰囲気が味会えるような気がしました。

映画は、撮影前が一流でなくても、映画を作っていく過程で作り人たちは
それぞれが一流になり、「想い」を伝えていくことを知りました。
五藤監督のトークもいつになく冗談?を交えた笑みが印象的でした。
監督には短編映画の方がいいのではないだろうかと
ふと思うほどに、この作品は良かった。ごめんなさい。
さて、次回作は短編なのか長編なのか
どんな想いを抱き私たちを楽しませてくれるのだろうか・・・・・・。



2015年9月20日日曜日

ステキな司会者と「ゆめのかよいじ」にありがとう





ある日、FB投稿で

五藤利弘監督作品「ゆめのかよいじ」が四国で放送されることを知りました。
この映画は栃尾をロケ地としたファンタジーな映画です。
ロケ地栃尾の自然がとても似合います。
その映画の四国テレビ放送を知り
ピピーンとひらめいたのです。
数年前NHKさんの朝番組に豆撰と栃尾が紹介されたことを。
それからです、「うまいッ!」の司会をなさっているTさんから
ご注文、
四国のお父さんに栃尾の油揚げをお届けさせてもらいました。
お父様はあぶらげが大好きとのこと。 それも豆撰の油揚げをとても気に入ってくださり・・・・・・。
そうした、ご縁で時々送らせていただいていることを思い出したのです。
有名でお忙しいTさんですが、幾度かメールでお話させていただいた時、とても人間的に心の広い方だという印象でした。
だから、きっとお返事をくださるであろうと信じ、すぐにTさんにメールをしました。

「栃尾の風景たっぷりの映画 です。NHK番組に、よく出演されておられる、石橋杏奈さん主演です。あぶらげ大好きなお父様に映画を見ていただけないでしょうか」とメールをうち、
そのお返事は・・・・・・。
深夜番組なのに見てくださったのです。
やっぱり、私の思っていた通りのステキな司会者Tさんでした。

その時のTさんのお父様のご感想は次の通りです。




夢の通い路、見せていただきました。」

初めは豆撰さんのお宅が映画に出て来るという興味だけで観ていた私だったが
実は、昔、新潟オジヤ山古志村だとか小出に錦鯉を見に行った・買いに行ったことをだんだんと思い出して来た。
妻と二人だけで出掛けた楽しかった旅の思い出が有ったのだ。

最初はそれだけの興味で観ていたのだが、
ストーリーが進むにつれ、学校の校舎の美しさ・ピカピカの廊下・総硝子張りの窓枠、
どこをみても私の少年時代の学校その物。
映画に出て来るあの磨かれた廊下をみたとたんに、ひんやりとした緊張を憶えずには居れなかった。
校長室、職員室の前をとおるときの緊張感等がタイムスリップして蘇ってしまった。

一体この映画を作った監督さんは歳はお幾つぐらいの方だろうか?

私が完全に共感出来る、あるひは共有出来る時代と場面設定であった。

パソコンと携帯を除いたら私の少年時代そのものだった。
そして乙女チックな美しい妖怪話しが突然震災という過酷な現実に引き戻され我に返るのだが、
この映画の、大切な、もう一つのテーマが震災であったことに気付くのである。
矢張り東北の皆様はあの震災では計り知れない心のダメージを負わされた事に改めて気付かされてしまう私だった。
世にも美しい乙女二人によって進むストーリーは的確な配役の妙を得て
脆くも美しい物語を成して進み、最後は一筋の希望を抱かせ物語を閉じてゆく。

ひさしぶりに美しい映画に出会った。

「栃尾の風景の中でお揚げを揚げている様子を是非みていただきたい。」と
この映画が、愛媛で放送されることをお教えいただいた豆撰さんに
心から感謝したい。

愛媛県大洲市の豆撰お揚げファンの、タケウチシゲノリより


この嬉しいご感想を読みながら、妙に涙があふれてしまいました。

わたしも、だんだんと涙腺が緩み、涙が頬を伝うのです。

もし、あぶらげの取材がなかったらTさんのお人柄を知ることはなかったでしょう。
もし、ゆめのかよいじのロケが栃尾でなかったら、映画のご紹介もなかったでしょう。
御縁とは本当に不思議なものです。
NHK「うまいッ!」の番組に感謝。Tさんに感謝。五藤監督に感謝。
Tさんのお父様に感謝。
そして、栃尾の油揚げ作りができることに感謝。

いつか、四国でお医者様をなさっておられるTさんをお尋ねしたいような気持になりました。
それからシゲノリ先生!ごめんなさい映画のお家は
豆撰のお家ではなかったのです。残念今度は使ってもらいましょうか?

2015年9月19日土曜日

豆撰ファンのために

頑張らなければならないこと続きです。
9月に導入した、新しい機械。
スピードアップを図り、今まで以上の美味しいあぶらげを
めざしたのですが。
なかなか思い通りに事は進みません。
社長をはじめスタッフは必死です。
朝早くから、夜遅くまで、豆撰のめざしているあぶらげ
を作り上げるために。
ようやく、安定してきたと思えば、今度は一番大切な
人の作業で試行錯誤。
あぶらげの生地は温度によってとても左右されます。
熟練しているはずの妹も四苦八苦しているのです。
私にできることは、「ふるさと割」のお便りを作ること。
何とか、娘の手を借り、スタッフに助けられて完成することができました。
こんな状況は創業以来の「大変」です。
そんな中で、昨日はとても嬉しい来客をお迎えしました。
鞄から取り出してくれた新聞。
先日、日経夕刊に記載された記事を持ってきてくれたのです。
「義父が豆撰さんの栃尾の油揚げが大好きなんです 。義父が私のところに届けてくれました。」
と、もうそれはそれは豆撰のスタッフのような意気込みで話されました。
社長も妹も私も、もちろんスタッフもこの感動は一生忘れないでしょう。
そして、
あつあつのあぶらげを召し上がって
「やっぱり、栃尾の油揚げは豆撰さんが一番です。」と笑顔で話してくださる。
Nさんのきもちが嬉しくて、嬉しくて。
お帰りの際にはたくさんの豆撰商品をお買い上げいただきました。
小さな店、少ないスタッフ。と厳しい条件の中で「頑張らなければ」と思っております。
あぶらげつくりは、難しくて苦しくて、逃げ出したいと何回思ったことでしょう。
でも、豆撰の栃尾の油揚げが一番と言ってくださる
豆撰ファンの方のために、今日もみんなで力を合わせて頑張ります。


2015年9月16日水曜日

日経新聞夕刊に載せていただきました。

昨日、夕方の電話
いつものように、電話に出てご注文を聞きました。
初めての方でしたので
「どちらで豆撰のあぶらげをお知りになられましたか」と
お聞きしてみました。
「日経新聞の夕刊です」とお応えいただきました。
8月に取材を受けていたことを思い出しました。
栃尾生まれのMさん主催栃尾ツアーに、たまたま日経新聞の方がいらっしゃったのです。
栃尾の各地を巡り、最後は豆撰の工場見学でした。
とても、あぶらげに関心を寄せていただきました。
人口の減少に歯止めのきかない旧栃尾市に15件ものあぶらげ屋が存在することにも興味をもたれたようです。
そして、偶然その場に豆撰のあぶらげが食べられるお店「かざまん家」さんのご夫婦がお越しになられていました。
栃尾ツアーを計画なさってくださったMさんはシニアビジネスについてちょくちょくテレビにも顔を出されている方です。
たくさんの著書もあります。

豆撰のあぶらげ、たかがあぶらげでも
こうして、たくさんの方とふれあえることはとても、
とても嬉しいことです。
この記事を拝読させていただき
さらに頑張らなければと思っております。

9月に導入した生搾り機械になれないせいもあり
少し手間取ったりと試行錯誤の状態ですが
ベストになるよう、スタッフ一同朝から心して
頑張っています。
よろしくお願い申し上げます。

2015年9月14日月曜日

加齢とは

加齢とは他人事であり
私のことではない。
私はまだまだ若いと思っていましたが、
最近の私は、ずんどこずんどこ成長している。
それも、もちろんお腹まわりです。
ダイエットを試みるものも、3日坊主どころか
1日も続かないのです。
持続できないことがもう加齢の証拠かもしれません。
そして、早起きはお得意ですが、夜更かしは絶対に無理。
夕飯を食べ終わると、すぐ横になる。
すると、上の瞼と下の瞼はいつの間にかドッキングしている。
「おい、風呂に入って寝たらどうだ?」と夫の優しい声に
「今、これ見ているの!」と答える妻。
妻はテレビなどまったく見ていないのに口答えを平気でする。
夫はあきれ顔。
この夫のあきれ顔にも動じなくなったことが加齢。
来客がある時だけ、トイレやお風呂掃除を丁寧にする私。
…これも加齢。
先日あるいざか酒屋さんのトイレで見つけた、いい言葉。
「お父さんにぴったりの良いことが書いてあったから読んできて」と妻。
夫「なんて書いてあったんだ」と質問。
良いことが書いてあったことはわかるが暗唱できない妻。
しかし覚えていないとは言わない。
「自分で読んできてよ」なんて言う妻。これも加齢。
加齢の行く末が心配になる今日この頃。


2015年9月12日土曜日

母の手を引きながら




母の手を引き、秋葉公園をまわると
桜の葉は赤く染まりはじめ、紫色の萩が優しく
風にゆれていました。
母の認知症は少しずつ進行しています。
昨日のことはもちろん、1時間前のことさえ記憶に残らないのです。
「忘れた」が口癖です。
母は水害や地震のことはもちろん
孫たちが今何をしているかも忘れています。
忘れることも幸せだなあと母を見ていると想うこともあります。
母の好きなおやつは豆乳プリンです。豆撰に来て
プリンをもらうと嬉しそうに笑います。
食べ終わると「ごっつおうさま」と言い自宅に戻ります。戻ったはずなのに・・・・・5分もしないうちに
また豆撰に来ます。
「さっき、豆乳プリン食べたばっかでしょ」と
叱る私。


9月21日は敬老の日です。
今月の「ふるさと割」商品は栃尾の油揚げと豆乳プリンの詰め合わせ。敬老の日の贈り物
ご案内させていただきます。