2017年12月31日日曜日

お寿司がひっくり返って

朝一番でお買い物
孫が日本に来て9日目にして、ようやく休日を迎え
娘と孫と夫と角上に行きました。
大型店ではありませんが、お刺身を目的に。
身動きできないほど
まるで、おしくらまんじゅう状態です。
本マグロ、トロ、ハマチをカゴの中入れるのも至難の技。
夫にお昼に食べるお寿司のゲットを依頼します。
押し寄せる人の波の中、レジに漂着。
夫はお寿司がつぶれないように、両手で高く持って防御。
やれやれ、これにて一件落着。
帰り際で、お正月の花を見てみるが
やっぱり、いつもの花屋さんいくことに決める。
さあ、帰りましょう!
買い物荷物を夫がもつ。
「お父さん、お寿司は?」
……。
あれまあ、私の左手にぶら下がっている。
寿司はネタとシャリが別々にダンスしているではありませんか!

2017年12月30日土曜日

ありがとうがいっぱいの今年一年でした。

念願の豆撰イートインを3月に開始することができました。
FBお友達からの助言、お手伝いをしていただたことは
大きな大きな「ありがとうございました」
そして、たくさんの方から豆撰に足を運んでいただきました。
茨城、東京、千葉・・・遠方の方にもお越しいただき
大きな声で「ありがとうございました」
7月に入ると、なんとまあ4週間のお休みをいただきました。
豆撰スタッフのみなさんには
心から「ありがとうございました」
娘夫婦に新しい命が誕生しました。
それはそれは可愛い女の子です。目はこぼれ落ちそうなくらいパッチリです。
赤ちゃんに
「ありがとうございました。ばばちゃんです。こんにちは」
11月には全く畑違いの「被爆ピアノコンサート」のお手伝いができました。
80人以上の方から教会へ心を運んでもらいました。
本当に、本当に「ありがとうございました」
地元映画監督作品「レミングスの夏」の長岡上映も観ることができました。
「ありがとうございました」

そして、今年お電話でご注文 、メールでご注文、お店にご来店くださった
たくさんのお客様
「ありがとうございました!」
ありがとうの数を数えたら星の数を超えるかもしれません。

みなさま!来年もよろしくお願い申し上げます。
ありがとうございました。



2017年12月27日水曜日

手ぶくろを買いに

雪の降るこの季節になると、必ず思い出す
新美南吉作「手ぶくろを買いに」

もう長い事、実母は利き手である右手にピンク色の手ぶくろをはめています。
経管医療で、鼻から胃に流される命の管をひっぱらないためです。
私と妹が見舞っている間だけは、手ぶくろを外してやります。
ほんの2時間弱です。
今日も母の手ぶくろをはずと
気のせいか少し
冷たく感じました。
母の手に私の手を重ね握りしめます。

私の手がちんちんとつめたいので
母は自分のセーターのあまり毛糸で
5本指のてぶくろを編んでくれた、遠い昔昔がよみがえります。

 病室から見えるビルや家々の屋根には白いものが
ふんわり積もっています。
風もあり、窓に時々雪があったって、水滴がつきます。
今日は12月27日水曜日
28日、29日30日、31日と指を折りながら
「5回眠ると正月だよ 」「お正月に食べるものなんだ」と尋ねました。
小さな小さな声の風が「も、ち」となでてきました。
母に何かしら聞いて、知らん顔されると
大きなため息とともに「仕方ないか」と私もため息をつきます。
でも、ほんの些細なことでも、うなずいたり、首を横にふったり、かすかな声を
発してくれると
涙がこぼれそうになりなります。

「明日また来るからね。手ぶくろつけるね」
小さくうなずく母。

ちんちんお手手が冷たいよ
子狐は母狐からもらったお金をもって
帽子屋さんに行きました。

人間は僕が間違った方の手を出したけど
手ぶくろを売ってくれたよ・・・・・・。

このお話は私が小さい時に母が語ってくれた物語です。
私も保育園の子供たちに何百回語ったでしょうか
娘にも語りました。








2017年12月19日火曜日

車椅子の歌


看護師さんと約束した通り

母に病院の待合室にあるクリスマスツリーを見せる事が出来ました。
ツリーの高さは2メートル以上です。
赤や青の放つ光はまばゆく
そのツリーの根元には黄色やオレンジの飾りソリが数台並べてあります。
母は
ツリーの光を見つめていました。
一昨日に比べると、覚醒状態が悪い日でした。
それでも私たち姉妹にとって、車椅子に乗せてもらうことは
とても重大な事です。視野が広がり、空気を肌で感じることができるからです。
もしかしたら母にとって刺激になり、今より良い状態になるのではという
かすかな希望のため、決して臆する事なく、母のために週一の車椅子旅行を
お願いし続けようと思っています。

30分の車椅子飛行を終え、病室へ戻り
仕事に戻ることを母に伝える。
母は頷き手を振りました。


車椅子を押す
緩やかな傾斜を走ると
車輪が歌う
まるで汽車の歌のようだ
シュッシュポッポと煙をはきながら
走れ走れと歌う

2017年12月12日火曜日

80歳の老婆、夫と手をつなぐ幸せを語る

お昼休みに母を見舞うようになってから、ずいぶん月日が過ぎました。
今日のお天気は大荒れです。
少し時間に余裕をもって、妹と病院に向かいました。
途中、お昼ご飯にパンを買い、
病院の5階の小さな面談室でいつものように食べていました。
すると、80歳くらいのおばあさんが
「御邪魔します」とご挨拶。私達姉妹も会釈をしました。
おばあさんは、ご自分で作ってきたお弁当をレンジで温め、
隣のテーブルに腰をおろします。
しばらくすると、
「すみません、ふたが開かないのです。昔ものですから
お弁当があけられなくて・・・」
私はそばに行き、お弁当の蓋を開けようとするけれど
なかなか開きません。妹にお願いしても、開きません。
私と妹は「熱くなってしまったので、少し冷ましましょう」
おばあさんは「すみませんでした」とちょっとがっかりの表情です。
3分くらいしてから、妹がふたたび挑戦しました。
開きました!
「ありがとうございました、これでお昼が食べられます」と
優しい笑顔で御礼を言います。
すると、今度は紙コップと水筒を私達のところへ持ってきて
コーヒを入れてくれました。
それから、おばあさんの話がはじまりました。
「私達は昔の人だから、夫と手をつないだことなどありませんでした。
でも今私は病気で何もできない夫と手をつないでいます。
私は目が悪くて、白内障だといわれました。
幸いに手術をすれば治ると言われたのですが…。歯も悪くて…
いいところが何もないのです。でも私にできるたったひとつのことがあります。
夫のそばにいてやれることです」と嬉しそうに笑顔で話すおばあさん。


お弁当のふたが開けられないことを
私たちに話し助けを求める可愛いくて、品のあるおばあさん。
「お先に行きます。またお会いしましょう」とご挨拶して私達は母のところに
向かいました。


2017年12月10日日曜日

歩こう、歩こう、歩こう!鬼嫁が歩く!


時計と空を見上げ、今日は歩くことを決断。
ストレスが山のように積もっているから・・・・・・。

キッチンは私の大事な空間のはず、このお皿はここに並べ
ざるはここと、決めているのです。
それなのに、ない。フライパンのふたがない。
大根おろしきもない、ない、ないない。と探し回る。
ないものがひとつ、ふたつと増えていく。そのたびに
頭の上にはこぶができてしまいます。こぶのうちはまだまだ
余裕です。「93歳のばあちゃんだもの、できないのはあたりまえ」と
ものわかりのいい嫁を演じる。
そのうち、もっとないもがでてくる・・・・・・。
大変です。頭のこぶは鬼の角に早変わり。赤白黄色です。
ついに爆発。「おとうさん!鍋のふた知らない?」
「俺はわからん」
犯人はわかっているのに、わざわざ夫に物申す妻。

気を静める一番の方法、それは歩くことです。
お日様は雲にかくれてしまいましたが
刈谷田川沿いの草や枯れ木に声をかけます。
「がんばっているのね」 赤い実は南天でした。こんなところに南天?
川からは歌が聞こえます。
宇多田ヒカルさんの「あなた」だったり
童謡「迷子の子猫ちゃん」だったり
だんだん頭の中から怖い塊が小さくなって
明日来るらしいお友達に「鎌倉ものがたり」について
ラストが問題だったことを。あなたはどう思いますか?聞いてみよう。
クリスマスツリーに赤色がなくて寂しいなあ・・・・・・。とか


歩くと楽しいことしか頭に浮かばなくなる。
鬼嫁に一番利く薬は
歩くこと?




2017年12月5日火曜日

さくら病棟の看護師はみんな笑顔です。

世界一周するかのように
3階病棟から4階病棟に
その間に部屋の入れ替えあり、
ようやく、待ち望んでいたさくら病棟に移動。
2階から3階へとあわただしい数ヶ月でした。
母の病状も、日進月歩の数ヶ月、
そして今、この場に落ち着いています。
そのせいか、今日のコーヒー飲み込みは、
時間もかからずに、小匙6杯くらいをごくんと飲み込みました。
妹と私と顔を見合わせて、幸せ気分になりました。
そして気がついたのです。
この病棟の看護師さんは、何をするにも笑顔なのです。
この笑顔に母も心をひらき、頑張っているのではと思います。
小さな声ですが、
「ありがとう」も聞くことができました。
今年最後でも良いから、車椅子にもう一度乗せてやりたい。

2017年12月2日土曜日

12月 はじめて観た映画は?

以前予告を見た事を思い出す。
想像の生き物ドラゴンに乗る少年映像である。
この手の映画は少し飽きていたので、観ようとしなかった。

妹がDVDを私の机の上に置いていた。
「結構、面白いよ」
それから
自宅に置かれたまま半月以上過ぎていた。
母を見舞って帰宅するとまだ4時である。
DVDを手にして、観ることにする。
すると、もう大変だ。
物語のはじまりから、ウルウルする。
矛盾なことは多いが、そんなことどうでもいい。
自然の美しさが、森の静寂と山の
壮大さに魅せられてしまう。
森で
両親に勇気ある子と言われたピート、絵本の中には
愛情と友情がいっぱい詰まっている。
映画が感性を育むものなら、絵本はなんだろう、
乳児の頃から大人になっても
絵本は想像力と夢を与えてくれる。
この絵本の役割は最高の贈り物であることに気づく。
ピート役の子役の瞳は、まるで妖精の瞳のようだ。
もう私は、この映画のとりこになっている。
別れのシーンは切なく悲しい。
と思って涙が溢れる
しかし、
この映画のラストに感謝する私。

そうそう私は山の家の石畳の庭に
大きな風呂敷を広げ、空飛ぶ絨毯にしたて、遠い国まで飛んでいる夢を
見ていた。今もその夢を追いかけているようです。いくつになっても・・・・・・。
そして、
まさかと思ったけど
やっぱり、私の大好きな俳優「ロバート・レットフォード」も
出演していました。
5歳以上のお子さんやお孫さんのクリスマスプレゼントいい映画でもあります。
お勧めします。
この映画のタイトルは「ピートと秘密の友達」です。

2017年11月30日木曜日

早得キャンペーンでクリスマスプレゼント


11月も今日で終わりです。
豆撰の早得ご注文も今日で終わりです。
「ありがとう豆乳プリンセット」
ご予約でクリスマスにお届けできます。


日本でクリスマスを祝う習慣って
いつごろからなのだろうか
私の子供のころはなかったな
娘が生まれて、初めてケーキを買い
サンタクロースになりすまし
届けたものは「スキー」、「保育園のカバン」、などでした。
娘が小学4年生の時に
「お母さん、サンタさんっていないそうだよ、お父さんがサンタさんの
真似をしているんだって」と口をとがらせ文句を言いました。
私は「そうなの?うちのお父さんがねえ、そう思う?」
「お父さんが買ってくれるわけないよね」と確信したように
こたえた娘。
その娘がクリスマス前に小さなかわいい赤ちゃんを連れて帰国します。
私たち家族にとっては今まで生きてきた中で
最高のプレゼント を見ることになりそうです。
さて、皆様のおうちのクリスマスは?


「ありがとう豆乳プリンセット」
豆乳プリンは卵アレルギーの方におすすめいたします。
豆乳とホイップは入っています。
栃尾の油揚げは
小さく切ってカリカリに焼いてカナッペ風に
前菜としても美味しいです。
赤こがねは日本酒ばかりでなく、ワインにも!
白こがねは炊き込みご飯にしてお楽しみください。



2017年11月28日火曜日

自分さがし

休日だった。
気になっていた仕事を一つ片付けて
長岡に行く。
洋服を一枚新調しようかと出かけたものの
お気に入りは見当たらず本屋に直行。
タイトル「サラバ」の文字が私を引き付ける。
上中下と3冊の単行本である。
完読できるか、ちょっともったいない病が顔を出す。
でも、やっぱり購入する。
代金は「スイカカード」でも払えるようだ。
現金払いをしてから
一応確認してみる。
世の中便利なんだな、電車だけでなく本まで買えてしまう。
おばさんはこの世の中の仕組みについていけないぞ。
ポイントについての講演が明日あるらしい
ご親切にふたりの方からお誘いをいただいている。
早速、連絡をとり、明日行くことに決めた。
夫婦は
夫50×妻50は250になり
40×60は240になると
サスペンスドラマで名取裕子さんが熱演していた言葉を思い出す。
仕事もそうかもしれない。
仕事100で全力で走ったら途中で失速してしまう。
これからは50対50で行こう!

写真は寒い朝
田んぼには氷がはっていました。
お日様が南天の実を照らしています。
いい朝のにおいがしました。

2017年11月25日土曜日

白い壁と窓

ベッド3台が病室にあります。
一人はお茶とヨーグルトのおやつを食べます。
手が少し不自由だから、
途中で介護士さんに手伝ってもらっています。
お隣さんは昨日お腹が痛くなったので、今日はお茶だけ。一口二口飲んでいました。
母は薄眼を開けています。
右手の手袋を外してやりました。
少し汗をかいています。
その右手を私の右手にとって、グー、パーを繰り返すのにも
私の手助けが必要です。
時々「いたい」と
反射的に言葉だけは出るのです。

「これはだれだ」と聞く私はとても意地悪な娘かもしれません。
隣の病棟は白くて高い建物です。
前の病棟はカラスが山に帰る途中、新幹線と競争していたのを見ることができたので
カラスの歌を歌ってやりました。
この病棟はほんの少しの曇り空が見えるだけです。

母は口を膨らませて眠ってしまいました。
アイパッドを取り出し、孫の写真を見ます。
表情がとても豊かです。
何語かわかりませんが、おしゃべりもします。
笑った顔、泣いた顔、怒った顔
どの顔を見ても微笑ましくなります。

母も孫も大切な親であり、孫です。
多分、母は病気が回復して日常生活が送れることはないでしょう。
孫は一日一日成長します。
あまりにも対照的な母と孫です。
この道を歩きはじめた孫
この道を歩き続け、疲れてしまった母
どちらも私の生きがいかもしれません。





2017年11月23日木曜日

被爆ピアノコンサートで教えてもらったこと


栃尾の被爆ピアノコンサートは、長岡に比べたら
出足も遅く、戸惑と不安の中で準備に入りました。

広島には仕事を含めて3回行きました。もちろん原爆ドーム、平和記念館、爆撃を受けても
残った小学校などを見て回りました。
飯島晶子さん主催の素晴らしい被爆ピアノコンサートも東京で聴かせていただきました。
五藤利弘監督のドキュメンタリーも拝見させていただきました。
矢川光則さんの書「海を渡る被爆ピアノ」も読ませていただきました。
でもまさか、
五藤監督の「栃尾で被爆ピアノコンサートができませんか?」と問われた時、
コンサート企画なんて一度もやったことがありません。
私にできるはずがないと思っていました。
でも、やってみたいという気持ちも心の底にあったのです。
矢川さんとの交渉、連絡等は五藤監督と長岡主催のSさんにすべてお任せです。
私の役割は会場探すことが一番でした。

運が良く、豆撰の目の前は栃尾キリスト教会でした。
目の前とは言え、お話をしたこともない牧師様です。
普段では到底考えられない勇気みたいなものが私を後押ししてくれました。
今思うとピアノが私に「できますよ、やってごらん」と励ましてくれたのかもしれません。
そして、牧師様は快く「地域のための教会です。お使いください」
と優しくおっしゃってくださいました。
次は、演奏者探しです。
被爆ピアノに触れたいと言う熱意や願望の人たちを探すのはとても難しいと思いました。
何気なく、同窓生に「中学生か高校生から弾いてもらいたいの」と話してみました。
すると、「私知っている、聞いてみようか」と言ってくれたのです。


豆撰のスタッフのお子さん、名古屋から駆けつけてくださったTさん。
元音楽の先生たち
そして牧師様の奥様。被爆ピアノコンサートは男女問わず、年齢を問わず
集まってくれました。

友人、同級生、ご近所様にコンサートの主旨とチラシを配りお願いしました。
すると、もう一枚、もう一枚とチケットの枚数が増えていきました。
なんて嬉しい事でしょうか
ピアノの鍵盤の数ほど輪が広がったのです。
当日は補助席を出していただくほど、礼拝堂はお客様でいっぱいになったのです。

できないと思っていたコンサート、あきらめていたコンサートが
ひとりひとりの気持ちの輪が広がって、素敵な集まりになりました。
ピアノの調べは虹の駆け足です。
どうか、みんなが手をつなげる世界になりますようにと願っております。
調律師の矢川さん、朗読をしてくださった飯島晶子さん、
来年被爆ピアノを撮影される五藤監督、SさんTさん
そして、会場に集まってくださったみなさんに心から感謝申し上げます。
ありがとうございました。



2017年11月21日火曜日

編集の力 レミングスの夏

昨年茨城で先行上映を観た、「レミングスの夏」。
そして先日、長岡アジア祭主催のこの映画を再びスクリーで観ました。
一言で言えば生まれ変わっていました。
 何がどう変わっていたのかと問われたら
困ってしまいますが画像の一コマ一コマが生きていて、
主人公を含めた子供たちの表情がとてもいいのです。
引き込まれていくのです。
編集の力が作品を押し上げています。

五藤監督の舞台挨拶の中
子供たちの計画だから、そこには少し幼稚な部分が見える撮り方をしたそうです。
原作を見通した、感性は脚本家であり映画監督だからでしょう。
そしてそこに五藤監督の優しさが感じられます。

映画とは不思議な力を持っています。
記録であったり、希望を感じさせたり、人としての生き方まで
考えさせてくれるのですから。


2017年11月17日金曜日

老婆の見つめる雪景色






母を見舞った帰り道

遠くに見える守門岳は薄化粧をして、とてもきれいでした。
そこで、栃尾坂通りの山田町公民館前に立ち寄ってみました。
老木の桜の木が3本あります。
木と木の間に映る守門岳を
杖を突き、腰を曲げた老婆が眺めていました。
さっき見舞った母と重なって・・・・・・。

2017年11月16日木曜日

まだまだ早いのに守門だけは白くなってしまいました。

 まだまだ早いのに守門も前山も白くなってしまいました。

クリスマスにちょっと白くなり、サンタさんがソリにのってやってこれる
程度が理想なのですが・・・・・・。


お歳暮の季節です。
豆撰のお歳暮チラシとお手紙です。
もう届いているかもしれません?
届いていない方
豆撰の品物にご興味のある方
お届けいたします。
お問い合わせ・・・0120-05-5006

ネットはこちら豆撰のお歳暮

豆撰の御歳暮2017

2017.11.15



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豆撰の御歳暮2017お届けいたします。









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手づくりのため、数に限りがございます。お早めにご注文ください。




2017年11月12日日曜日

想いでポロポロ





母を見舞う前に立ち寄りました。
数年前に母と叔母を連れてきた時よりも
紅葉が色あでやかです。
母にこの色を見せてやりたかったと思った瞬間。

「ばあさんときたことがあるぞ」と天から父の声が
私の心に聞こえてきました。

父と母が一緒だったように
私は夫から写真を撮ってもらいました。

2017年11月7日火曜日

63回目の記念日

いつもより、忙しい日だった。
面倒なことは先送りしてしまう性格に拍車がかかり。
もうこの日しかないと
どん底にならないと、仕事をしない罰が
よりによって、63回目の誕生日だった。
仕事のけりがつかないまま帰宅する。
刺身と焼き鳥と白ワインでささやかに乾杯。
振り返ることもせず、と言って未来を考えることもなく
満腹感でうたた寝をする。
これでは体重は日々増加するも当たり前。
風呂に浸かり
ちょっと考える。
月に一度一人旅をしようか
電車の中はとても自由な時間だ。
寝ていようが、本を読もうが、ネットを見ていようが
私の勝手である。
この自由を月一度計画してみようか。
その前に、なんとかしなければならこともある。
体重増加をこの辺で食い止めないと大変なことになりそうだ。
よし、三日坊主でもいい。
明日から、歩いて豆撰に行こう!

これが63歳の記念日だ。
ちょっと味気ない。と情けないが重なる。

2017年10月25日水曜日

生きていることは食すること!食することは生きること!

母の飲みこみ練習を再開してから
2週間が過ぎます。
口からものを食べるということは
私が想像していた以上に脳の刺激、活性化につながるようです。
発熱のために飲み込み練習は中断し、そのうえ私たち姉妹の名前も
わからなくなり、まるで反応がない日々が約1月続いた時
私の脳裏に浮かんだ文字は「あきらめ」でした。
高齢です。もう最善を尽くしてきたのだから、仕方がない事と
思い始めていたのです。
でも、妹はあきらめることなく、医師にお願いし、飲みこみ練習の再開が
始まったのです。
そしてその結果、動かすことのない口をあけるようになりました。
ほんの3匙程度を飲み込むのに、15分から20分もかかります。
それでも、あきらめず取り組んでもらうと
今日は、「右手が痛い」「和子」「礼子」「足が痛い」と
言えるようになったのです。
看護師さんに「甘い?しょっぱい?」と聞かれると
「あまい」と言いました。

生きていることは食することです。
食することができると喜びが生まれます。
喜びが生まれると希望がでてきます。
母を見ていると人生勉強のように思えるのです。
看護師さんひとり、ひとりに特徴があります。
最近はそのひとり、ひとりの特徴を個性として感じることができる余裕が生まれました。

「栃尾の油揚げは絶対同じものができないよね。
看護師さんも豆撰のスタッフも同じだね」
こんな話をしながら豆撰に帰りました。
1を話し10を学ぶ人もいます。
10を話すとなかなかのみ込めなくゆっくり、マイペースの人もいます。
でも、繰り返し繰り返しあきらめることをしなければ
必ず10を学ぶことができるようになると思いました。
私自身も、もう歳だからと言い訳せず前向きに頑張ってみようかな?
と母を見て思いました。


2017年10月21日土曜日

私の見た被爆ピアノ










長岡のアジア映画祭の菅野さんと被爆ピアノの持ち主の矢川光則さんのおかげで
栃尾でも被爆ピアノコンサートを開催できるようになりました。

私が被爆ピアノにふれたのは今から4、5年前に遡ります。
東京での飯島晶子さん主催の被爆ピアノコンサート、
被爆ピアノの奏でる音色と飯島さんのナレーションは
平和への願い「希望」のように思えました。

そして、被爆ピアノへの想いは、矢川さんと五藤監督に託され
来年映画化されるとお聞きしています。
映画「被爆ピアノ」は私たちに何を訴えるのでしょうか
そして私たちに何を考えさせてくれるのでしょうか
今からドキドキワクワクです。


今回、栃尾教会でピアノを奏でる方々は
中学生、名古屋からわざわざお越しの方、教会の方
豆撰の子供(スタッフのお子さんはみな豆撰の子供です)

ピアニストの方ではありませんが
彼らの弾く音色は、被爆ピアノと心が一緒になり
平和への連弾になるような気がします。


11月18日夜6時半開場です。
栃尾のみなさん、長岡のみなさん、新潟のみなさん
是非、お越しください。







2017年10月19日木曜日

栃尾で被爆ピアノの調べをみんなで聴きませんか?

栃尾で被爆ピアノの調べをみんなで聴きませんか?


被爆ピアノとは、原爆投下時、爆心地より3㎞以内で原爆の爆風、熱線、放射能等の被害を受けたピアノのことです。
被爆ピアノを託され、平和コンサート活動をして全国を回っている広島の調律師・矢川光則さんが
11月18日、長岡に被爆ピアノを運んで来て下さります。
夜6時半から会場「日本キリスト教団栃尾教会」様のご協力のもとで「被爆ピアノコンサート」を開催いたします。

原爆の痛み、戦争の痛みを伝え続ける被爆ピアノの音色を聴きにいらして下さい。
演奏を聴きたい方は、チラシの連絡先にお申し込み下さい。

矢川光則さんと栃尾の映画「モノクロームの少女」「ゆめのかよいじ」を撮られた長岡出身の
五藤利弘監督のお話もあります。
(新作映画についてもお聞きできるのでは・・・・・・。)

栃尾の皆様、貴重な機会かと思います。
お待ちしています。

2017年10月16日月曜日

高橋まゆみ人形展には涙が光りました。

先日のことです。
東京からのお友達とそのお友達ご夫婦と私と夫で
栃尾の美術館に行き「高橋まゆみ人形展」を見てきました。
タイトルは「ようこそ心のふるさと」です。
階段を上がると廊下の右側におじいちゃんとおばあちゃんの真ん中でおにぎりを持って
嬉しそうにばあちゃんをのぞきこむ孫の愛らしい写真。
りんご畑の風景はまるで本物のような写真の序幕から、もう癒されるのです。

そして、中に入ると写真は立体的になり、人形たちは微笑み、笑い、涙しているのです。
私たちはいつの間にか、昔昔の子供時代に戻ってしまいました。

おじいちゃんがそっとおばあちゃんの肩を抱く姿に
あったかいものが流れ落ちます。
どのシーンもとても楽しそうで、仲良しなのです。
我が家とはちょっとちがうかな?
喧嘩ばかりしていたけど、仲良しの時も晩年にはあったかな・・・・・・
と両親を思い出しました。

懐かしいお芝居を見ているような気分です。
娘と母、祖父母と孫、畑では腰の曲がったおばあちゃんが
嬉しそうに笑っているのです。
お嫁入りの着付けをするおばさん、娘の晴れ姿を見る母、
悲しくって、寂しくって下を向いている父親。
こんな日もあったと、そっと涙をぬぐうわたしでした。

どうしてでしょうか
こんなに、心があたたまるのでしょうか

人形には不思議な魔力があるようでした。
誰でも、この人形展を見たら、心があたたまり、くすっと笑うでしょう。

この人形展のように
あったかい気持ちになれる豆撰になりたいと思いました。





2017年10月13日金曜日

友情と親子の絆を描いているのではないだろうか「レミングスの夏」




















栃尾を舞台に「モノクロームの少女」、「ゆめのかよいじ」を撮った
長岡出身の映画監督作品「レミングスの夏」が11月19日にアオーレ長岡にやってきます。
原作は江戸川乱歩賞作家竹吉優輔という話題性もあります。
それに加え、音楽は長岡出身のスネオヘアーさんです。
隠れた見どころは映画にも出演されている、スネオヘアーさんの名場面です。
ボールが転がり急ブレーキをかけ、車から降りる役に、ちょっと笑えます。
初々しい少年少女6人の仲間が探し求めたものは新天地。
「スタンドバイミー」を意識しながら描いた五藤利弘監督の想いは
映像の美しさにあるのではないだろうか。長岡人なら長生橋を重ねるでしょう。
森を駈ける場面は栃尾を想像させるでしょう。
友情と深い親子愛が涙を誘う感動映画です。
きっと、観たくなるのではないでしょうか。

詳しいご案内はこちらをご覧ください。



2017年10月10日火曜日

顔!















一年で一番忙しい豆撰感謝が無事終了しました。

言葉や文字にはなかなか表現できません。
もし表現するならば
「笑顔」のような気がする。

 笑顔の中にはたくさんのたくさんの想いが感じられます。
それは作り手と買い手のきもちではないかと思いました。

来年も再来年も5年後10年後にも
この笑顔のために
美味しいあぶらげを作り続けたいものです。

2017年9月30日土曜日

栃尾ぶらぶら旅のおすすめ





実りの秋、

そして行楽の季節です。
明日から10月がスタート!

まだ行楽の予定を計画していない方におすすめいたします。

豆撰の大感謝祭~秋葉神社参拝~栃尾美術館(高橋まゆみ人形展)
を廻ってはいかがでしょうか?

豆撰も恒例の年に一度の大感謝祭開催まで1週間をきりました。
イベントの目玉その1は「40枚分ある大きな巨大あぶらあげ試食会」

社長自ら、ねじり鉢巻きを締めて、あぶらげの生地をステンレスの板に乗せ
フライヤーに入れます。40枚分のあぶらげですから、フライヤーの中はいっぱい
いっぱいです。それを大きな取っ手のついた網に入れて
ひっくり返すのです。失敗は許されません。
社長の顔は見たことのないほど真剣そのものです。
ちょっと怖いかも・・・・・・。
大きなあぶらげは、あちち、あちちと切り分けられ
皆様のお口に運ばれていきます!

イベントの目玉その2は「おぼろすくい」
ご家庭から鍋やポールをご持参いただき
大きなおたまですくいます。
店頭のおぼろとうふの2倍3倍の山盛りをお鍋に!

この他お楽しみ袋に、送料無料コーナーなど
たくさんの楽しいことを取り揃えております。

秋葉神社で参拝後は隣の公園で
豆撰の栃尾寿司弁当を持って、芝生の上で家族団らんはいかがでしょうか


それから栃尾の街を一望できる栃尾美術館 にて
昔を思い出しほのぼの人形を眺めたら
きっと心がやわらかくなるのではないでしょうか?






2017年9月21日木曜日

仙台で世界観について話し合い、たどり着くところは・・・・・・。












実は、仙台には友達がいます。


ですから仙台に到着してからは、なんの問題もなく市内観光をしました。
680円の一日フリーパスを使って、ちょっと小型の観光バスに乗りました。
一番後部席に座ると、あとから私たちの隣に座ったおじいさん。
何やら友に話しかけてきます。
ひとりで、朝神戸から飛行機乗ってきたそうです。


62歳の私はことあるごとに口癖のようにこう言います。
「私はあなたたちの3倍も生きてきて、もう頭は古くて、
新しいことが覚えられないの」と嘆くのです(仕事拒否の言い訳)。
それなのに、このご老人は
何と88歳とおっしゃるではないですか・・・・・・。
どこを廻ったらいいかねと友に尋ねる。
すると友は
「このバスは何回廻っても大丈夫ですから、一周してから
ここなら行けると思えるところに行ってみてはどうですか?」
しっかりとしておられるけれど、見た感じ足腰には多少の不安が
ありました。機転のきく友のアドバイスに
「ありがとう、そうだね窓側で一周してから決めることにしよう」
さて、
私たちは瑞鳳殿で下車
「この長い階段はおじいさんには無理かもしれないね」と話す私の
息はぜいぜい…腰に手を当てなんとか上るのでした。
別館で見る伊達正宗像はイケメンです。鼻は高く・・・
私たちは勝手に批評しあうのでした。
この時代にローマまで使者を使わせた伊達正宗の世界観に
驚きながら、自分たちの子供たちの世界観を話し合う。
(友の息子さんはお仕事でインドその他の国々を廻っているとのこと)
続いて、東北の津波から北朝鮮問題、トランプさん問題
へと発展していき、いったいどうなるんだろうかこの国は
と熱く語りあうも…落ち着くところは孫の話。
美術館でランチを楽しみ、最後に大崎八幡宮を参拝。
「孫の勉強意欲が増すことでも願いましょうか」と教員だった友は
手を合わせ、私と言えば、「ここは鈴だね。鐘と鈴は宗派によるそうです」と
先日調べたことをぶつぶつ言いながら、鈴を鳴らすが
願い事を忘れるサザエおばさんでした。
4時間半の友と一緒に廻った「仙台」は
観光と言うよりも、再会し近況報告することが一番楽しかったのです。

帰りに駅で妹に頼まれた牛タンを買い求め
(試食して買いなさいのアドバイス通りに)
笹かまぼこを買う。
結構重かったので宅配を頼んで
最後の仕上げに心残りがないように、私はずんだもちを食べ、
無事予定通りの電車に乗り、我が家に帰宅しました。






2017年9月20日水曜日

日帰りひとり旅。原田マハさんの小説気分のはずが。

アメリカの一人旅を経験した私です。
仙台くらい、絶対に一人で行けるはずです。
長岡発6時28分に乗るわけです。
駅前に出るはずが、一本間違って、くるりと一回転してしまいました。
それでも車を駐車場にいれ、昨日切符は購入していたので遅れることなく
乗車しました。
本を開き、読み始めると、睡魔に襲われ、迂闊にも居眠り。
大宮前で目が覚めて、良かったと胸をなでおろしました。
大宮で乗り換え、サザエおばさんは切符のありかと時間を何回も確認しました。
それからお腹が空いていたので、朝食を買うことに、乗り換え時間はあまりないはずです。時計を見るとまだ12分の余裕です。
サンドイッチとお茶を急いで購入して、17番線に走りました。
平日なのに長蛇の列、当然並びました。
時計は見ませんでしたが、東北新幹線・・・・・仙台行きと耳に聞こえました。
そして乗車、出発したわけです。
ところが乗車案内は「やまびこ」っていうじゃあないですか。
わたしは、今一度切符を確認しました。
「はやぶさ」でした。やっぱり、数分違いのやまびこに乗ってしまったわけです。
なぜ、昨日指定席だけのはやぶさにしたのかですよ。
同じ時間帯に乗っても30分早く仙台に到着できるからです。
これはもう、完全に夢の一日のはずが、いつものペースに戻ってしまっている。
今、郡山を過ぎて、あと40分この箱にいなければなりません。
トホホホ……
続くきはまた。



2017年9月18日月曜日

NHKひるブラ生放送…栃尾の油揚げ

全国版生放送、このチャンスは大きいと
社長も私も、スタッフも朝から、そわそわ ドキドキしながら
時計とにらっめっこをしていました。
生放送の打ち合わせは10時過ぎにありました。
その後、社長は豆撰の「アツアツ栃尾の油揚げ定食」をもって
とちパルにでかけたのです。
栃尾の油揚げ三昧の定食の宣伝をしよう!
栃尾寿司弁当を持っていこう!
と朝、入念な打ち合わせを豆撰でしました。

さていよいよです。
社長は豆撰の法被を着ていざ出陣です。
私とお昼休みのスタッフの4人はテレビの前にくぎ付けです。
時計は12時15分を指しているのに
何????新潟のアナウンサーさんがまだ出ているではありませんか?
「何時からだった?」
12時22分からでした。
生放送なのに、さすがテレビ局です。22分前には新潟のアナウンサーさん
のニュースはピッタし終了でした。
さあ!始まるぞと正座し携帯を片手に
手に汗を握り、テレビ画面に食いつくわれら・・・。

雁木通りにある「あぶらげや」さんが次から次へとテレビ画面に映り、紹介されていきます。
最初は、作り方が全然違うんだねとのんきな会話をしているわれらでした。
あら、あれ…時間がどんどん過ぎて
時計は12時35分をきり、
とうとう
あと5分しかないよね。社長出るのかしらと
われらの心臓はバクバクでした。
やややや!最後の最後に
われらの社長が登場・・・・・。出演時間数秒・・・・・・。
篠原ともえさんのコメント「おいしそう・・・・」も生放送でジエンドとなってしまいました。
私の推理によりますと
篠原ともえさんはこう言いたかったのです。
「アツアツの栃尾の油揚げ定食はとてもおいしそうですね。栃尾に行って食べたい!」

放送終了後はみんなで落胆 !
仕方ないよね、栃尾の宣伝だからさ…と慰めあっていました。
ところが、お電話やら豆撰にあつあつ栃尾の油揚げを食べに次から次へとお客様が
「テレビ見ていました」と・・・。
嬉しい一日でした。

皆様ありがとうございました。

2017年9月16日土曜日

義父、カールベンクス、実母





赤ワインは小布施の2015年産、甘酸っぱい香。
グラスの向こうに映るカールベンクスの想いがスクリーンに映る。

今朝はゆっくりと起きた。
朝食の準備をしながら、1日の予定を立てる。
今日は私の休日。
義父は施設に入って一ヶ月になる。ひ孫の写真を見せると、頬の筋肉が和らぎ、
「大きくなった」と言う。
ホールに行こうと同室の方に誘われる。
「歩いていく」と虚勢を見せるものの、介護士さんに止められ、車椅子に乗る。
普通食がとれないせいか少し痩せて見えた。
認知症は思ったより進んでいなかったことに胸をなで下ろす。

栗山から十日町に向かう。
古民家レストランを目指す。
目的地は想像以上に重厚で趣がある。梁で作られカウンター、格天井の棚に目を奪われる。
古い建物の再利用はとても素敵だった。
地元のパン、茄子のスープ、豚肉ソテーにきのこのメインはとてもボリュームがあった。
デザートの黒イチジクは程よい甘さとシャーベットが口の中でとろける。

食べ終わる頃、若いスタッフの娘さんと雑談。
映画「雪の中のしろうさぎ」、娘が以前ドイツに住んでいたこと、
栃尾の油揚げの話に盛り上がる。
そして最後に、これからのご予定はと優しく声をかけていただく。
予定のないことを話すと「星峠の棚田」と古民家集落の竹所を教えてくれる。
この少し贅沢な気分に幸せを感じ夫に感謝……。

星峠の棚田を見下ろすと、栃尾の棚田を思い出す。
すると母のことが気になり始め、病院へ急ぐことにする。
越路を通ると、母を連れてきた紅葉園を思い出す。
もう二度と母と一緒にドライブすることはないだろう・・・・・・。

母の病室に入る。今日は氷がない。額に手を当て、右手の手袋を外す。
汗ばんだ手を拭いてやる。
抗生剤が効いてきたようだ。夕方、妹がやってきて、ふたりで母を見守り安堵する。
母の口は相変わらずへの字だったけど、先生の熱も下がりよかったです。の声に
安心して、妹から自宅に送ってもらう。
私の一日が終わった。