淳子のてっぺん 完読
いろいろ共鳴するところと、登山家の生き方に温度差を感じたのはなぜだろう
世界初の偉業は素晴らしい業績であるがその影にシェルパの存在無くしては果たせない。
ポーターも欠かせない。その他多数の人々も欠かせない。
偉業とはなんと犠牲の多いことか、登頂を目指して死んでしまった人達も多いと知り自分とはかけ離れた次元だと思った。
この小説の中の
一歩一歩という言葉は私のアンアプルナトレッキングと重なって足が震え、重度の脚気にでもなったかのように機械的に動いた苦しい一歩だったことが昨日のように蘇ってきた。
生きるってことは誰かの犠牲の中にある。そしてこの最終章エピローグこそが一番私を納得させてくれた。
田部井淳子さんの真髄にホッとしたのです。
一番後尾で励まして笑顔を送る田部井淳子夫妻と笑顔をもらって、諦めずに登っていく子供らの姿が映画のように浮かぶ
人は皆偉業を成し遂げることはできない
最高のドレスで着飾る人もいれば、ドレスを一度も纏うことなく終焉を迎える人もいるだろう
てっぺんは人それぞれである。
登山家、小説家、映画監督、医師、様々な偉業者がいる
だが大半は生活のために働き生きている。
どう生きるかは70を超えてもわからない。
アンアプルナトレッキングの時のように一歩一歩足が前に出ますようにと願う日々。
今朝この本を完読する、ちょっと前朝6時にゴルフに行く夫におにぎりを食べさせお茶を飲ませ、「気をつけて」と送り出せる幸せを噛み締めて
日日是好日