2025年12月4日木曜日

映画「ツレがうつになりまして」

 タイトルで選んだ今日の映画鑑賞

ツレがカタカナでしたからツレは名前からと勝手に選択して観ました。そうしたらツレは連れのことで夫のことでした。堺雅人さんも宮崎あおいさんも若い。でも2人とも演技派です。そして最近私の観る映画やドラマに登場する大杉漣さん。大杉漣さんが亡くなってもう10年過ぎているかなと思いながら、生きておられたら「おかあさんの被爆ピアノ」の主人公を演じていただろうにと思うと切なくなる。

鬱は心の病気で最近では珍しくない病だと思う。映画を通して鬱は一緒に過ごしてくれる人によって快方に向うような気がする。と思わせてくれる映画だった。本当にやりたいことを描く漫画家を愛らしく演じたあおいちゃんは素晴らしかった。私は宮崎あおいさんのファンでいつもあおいちゃんと呼んでいます。様々な人の力を借りて一冊の本を仕上げる。そしてツレは講師まで勤める。出来過ぎだけど、心が風邪をひいている人や心が風邪気味な人には優しくて心温まる。音楽もいい、耳慣れしたクラッシクが私の心を温めてくれた。月の光、愛の夢その他。

日日是好日


初雪

 朝2階の窓から外を見ると5センチくらい、積もっていた。雪国にとっては全くもってたいしたことはなくホッとする。そして庭の雪の花が落ちないうちにと写真を撮る。雪が降るのは嫌だけれど、綺麗な白い世界はまた格別です。

さて、いとこが遊びに来るので、大根、こんにゃく、里芋など先日収穫した野菜を中心におでんを煮込む。その間にピアノおさらい会の曲「夢」を練習する。ほぼ一年を要した私にとっては難曲だ。いまだに通して弾けない。イタリアに行けば一ケ月はピアノをさわらない。孫が日本に来れば「ババ弾かないで」と私の練習を遮る。と言い訳をします。ですがおさらい会は1月11日です。まだまだ弾けるとまではいかないけれど、肝試しにと、いとこから聴いてもらいましょうかと練習をしていると窓辺からお日様が射す。ピアノ練習はこれにて終了。

外に出てみると山や田んぼ、屋根に積もった雪がまるで真珠のように美しく見える。

美の雪国といったところでしょうか。

気分も上昇!

日日是好日

2025年12月1日月曜日

山本学さんの話

 「徹子の部屋」は出演される俳優さんの好みと私の時間が合う時に結構拝見する番組です。今日は山本学さんでした。予告で認知症であることを告知とある。これは興味深いので観ることに。この方が放浪記に出演していたことは知らなかった。

中断

こげ臭い。さつまいもをふかしがまを使わずにふかしていたのです。つまり少量の水で蒸そうと。タイマーをかけておいたのですが適当に8分にしておいたら、水分はなくなり焦げてしまいました。

元へ

山本学さんの作品を思い出せないのですが、なんだか頭が良さそうな顔が好きだったのかもしれません。頭の良さそうとハンサムさんに弱いのです。

話の中で幻視が現れ、軽度の認知症だと精神科医に診断されたそうで、そこで進行をくい止める方法の一つが運動とのこと。動くことで部屋が綺麗になったとのこと。なるほど。

中断

何をやっているんだ。すごい匂いだ。俺はこれをするために戻ってきたのではないと言いながら、鍋を磨く。まだ大婆ではない、中婆だと言われる。

元へ

山本学さんは死を想定していろいろやっているらしい。葬儀は出さないとか、なるほど。

まだ山本学さんの年までには17年あるのに、なんだか確実に私は認知に進んでいるかも?

日日是好日


2025年11月19日水曜日

「ライオンのおやつ」小川糸

 いとこからのおすすめ本

3冊目は「ライオンのおやつ」小川糸著

小川糸さん 敬称はさんでいいのだろうか?様でもない、氏も合わないような気がする。この方の作品には気負いとか作家であるというこだわりが感じられず、自然体である。だから小川糸さんと呼ばせてもらいます。

一生懸命に生きてきたからと言って、悩みがない人はいないだろうと思う。という私も世間から見たら悩みやストレスのない順風満帆の初老女であろう。しかし、そうでもない。心の中にとどまって動かない灰色の雲が潜んでいて、泣いたり、怒ったりする。

そんな時に小川糸さんは寄り添ってくれる作家さんです。もやもやした気分の時、「ライオンのおやつ」ページを捲る。自然体である。読みはじめに叔父をホスピスに入院させた時を思い出す。叔父に付き添う日々は苦しかった。この本の主人公海野雫さんと叔父が重なる。叔父にも覚悟が感じられた事を思い出す。死期を悟った叔父には不安を感じることがなく穏やかな顔だった。雫さんの最終章にはいろいろな人との出会いがあって、人生を生きたと思う。

ライオンは百獣の王であっても必ず死を迎える。その最後の場所は敵に襲われ心配のない天国に近い安心場所がライオンの家である。つまりライオンの家はホスピスである。死を覚悟してホスピスを選んだ雫ちゃん、そして食することは生きることを教えてくれたライオンの家に深い思いやりと優しさを感じる。私の父は死の間際にケンタッキーとバナナが食べたいと言った。叔父は氷を何回もねだった。雫ちゃんのおやつはミルククレープだった。そしてお父さんと妹さんと人生最後のおやつを食べる幸せに涙が溢れてとまらない。

複雑な親子関係の中で強く優しく生き抜いた雫ちゃんに私もケンパイする。

いとこに勧められたこの本は優しいことがいっぱい描かれていていました。現実的ではないかもしれないけれど私はこの本を読み終えて、心がホッとした。そしてまた小川糸さんの本を読みたいと思っています。

日日是好日


2025年11月17日月曜日

時々曇り、時々晴れ。

 朝目覚める時間が月日と共に早くなって、気が滅入ってしまいます。そんな時は決まって考えることは、まだ訪れていない老後の自分達を想像します。母のように認知症になったらどうしようか、父のように癌になったらどうしようかな?施設入所はどこがいいかと真剣に考えている。隣に眠っている夫も体力と思考能力の減退に日々気を落としているようだ。

働く場所があった数ヶ月前はこんなマイナス思考ではなかった。自由という大きな希望と夢は意外なほど私の心を曇らせるものだと思い知った。つまり体験とは何よりも正しい解答なのかもしれない。

冬囲いの手伝いもほぼほぼ終了する。夫の頭の中は碁盤の目のように同じ形をしている。真四角の長さは絶対に同じなのだ。予定を立て予定通りに行動する。私は大小様々な風船を手に持ってその日を過ごす。卵焼きをオムレツに変えても問題ない。ラーメンを焼肉に変えても問題ない。こだわりがない。だから時々衝突する。パンクするのは私である。

自分の世界から離れて、電車や飛行機に乗り、はじめての道を歩き、はじめての場所に行く。おいしいものをいただき、上げ膳添え膳の非日常は自由から得た心の晴れに思えるがそれはその時が過ぎると綿飴の如し。本当の心の晴れは何気ない日常の中にあって笑みが溢れることだろうと思うとなかなか心の晴れが見つけられない。

朝ピアノに向かって一年かかっても弾けない曲に挑戦していること。月に数回のお茶のお稽古。続けられることが心の晴れかもしれない。

もうひとつ、回数の激減してきた私のブログもその一つかもしれない。

日日是好日






2025年11月8日土曜日

お元気ですか

 お元気ですか

いつもご愛顧いただき心から感謝申し上げます。ありがとうございます。

10月24日、久しぶりの秋晴れに日でした。

畑のメイン里芋収穫を終えやれやれの翌日は私達老夫婦のバスツアーでした。

奥只見の遊覧船に乗って、銀山平まで行きました。雲ひとつない青い空。ちょっとまぶしいお日様と心地よい風を浴びて、45年連れ添った夫と一緒の日帰り旅行に小さな幸せを感じてきました。

平坦な道ではなかった。保育という一生やり遂げようと思った仕事から一転豆撰の仕事一筋で家庭を顧みることのなかった私です。私にとって豆撰は苦難の道でしたが何よりも優先してきた大切な生きがいでした。

一線を離れると寂しさが募ります。

でもこうして夫婦で小さな幸せをいただけることに感謝しております。

遊覧船の後は苗場のドラゴンドラで絶景の紅葉と思っていましたら、温暖化のせいでしょうか、木々は色づく前に枯れていてちょっと残念でした。

帰りのバスではふたりの老夫婦はうとうと、これも小さな幸せでした。

さて、豆撰には新人さんがふたり。笑顔のかわいいピチピチさん。先輩と一緒に惣菜作りに精を出しています。もう一人は元気はつらつで接待上手おまけに豆撰グッズまで作ってくれました。

新人の笑顔にも小さな幸せを感じる今日この頃です。

そして豆撰の油揚げで皆様が小さな幸せを感じていただけたらと思っております。

日日是好日       多田礼子


2025年10月14日火曜日

誰かのために 辻井伸行様

スタインウェイ、ベーゼンドルファー、ベヒシュタインこの日のピアノはスタインウェイだった。

バイオリン奏者にチェロ、フルート、トランペット、コントトラバスとの共演は素晴らしいの一言であった。

盲目のハンデの中、どうして88鍵盤をあのスピードで弾けるのか?不思議でなりませんでした。それも他の演奏者と合わせてです。天才です。

彼は自分のピアノを通して観客が喜ぶ顔が拍手が見えるのです。彼の演奏で幸せになってほしい、今苦しくっても悲しいことがあっても、大丈夫ですよ。って囁く笑顔は神様を超えてグーッときます。

ハンデを背負って生まれても、そのハンデをものともせず、いえそのハンデを天才に変えて人に感動を与え、人に幸せを分けてくれる音色は映画や本、景色とは一味違う不思議な魔法です。

はじめて辻井伸行さんのコンサートを聴いてから10年が過ぎようとしています。今回は3回目。その間に色々なことが起きていたけれど、今では過去の出来事となっています。そして現在は新たなる出来事が起きているけれど、辻井伸行さんはただただ不思議な音色を聴かせてくれる。なんだかわからないけど、涙があふれて仕方がなかった。私の中の邪念や欲望を洗い流してくれる音色だった。

日日是好日

追筆 私も誰かのために何かしたいと思う。それは家族でも、友達でもいい。たったひとりのためでもいいのだから。