2014年2月7日金曜日

二つの赤いランドセル

昭和29年生まれ、うま年。
54年前のこと・・・
今思えば、戦後10年しか過ぎていない時代でしたが
子供の私には戦争の傷跡を感じることなく
ランドセルを背に、母と栃尾小学校入学式に参加しました。
赤いランドセルは母の実母つまり私の
おばあさんが買ってくれました。
喜び勇んで、入学式に参加した私は
同級生の持つランドセルと私のランドセルの違いに
気がついたのです。私のランドセルは薄いのです。
入学式から帰って、私はそのことを父の母、つまり同居している
おばあさんに泣きながら訴えたような記憶があります。
そして駄々をこねて、友達と同じランドセルを買ってもらいました。
二つのランドセルにはそれぞれの家族の想いがあったはずです。
おばあさんの買ってくれた薄いランドセルを思い浮かべると
あの時、母の気持ちがどんなだったかと思うと
せつなく涙があふれます。
母とふたりのおばあさんに、「ごめんなさい」と言いたいけど
ふたりのおばあさんはもういません。
そして、痴呆の母はもちろん覚えていません。

今日は私の腰痛治療をかねて、母を連れて温泉に行くことにしました。












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