2015年12月3日木曜日

監督の後を歩く紀行3




  (監督動画撮影より)


前回からのつづき

朝日村の豆畑の撮影を終えると
組合長さんのご案内で アユの簗場へ連れて行っていただきました。アユを食べながら農業の話。
この先一体どうなるのだろうか
若者の農業離れ
このことについては私も何も言えません。
夫一人での米つくりには限界があり
今年を最後に米つくりは知り合いの方にお願いしたのですから・・・・・・。また監督さんも
「僕も農家の長男なんですが・・・・・・」と
すまなそうに苦笑いをしていました。

朝日村を後に栃尾へ
夕暮れ前に「杜々の森の湧水」撮影。
お天気も良くなかったので
杜々の森はいつもより暗く、その暗さがなんとはなしに
寂しくて、私はその場を離れ遠くから
カメラをのぞく監督を見ていました。
同じ場所で立ち止まりカメラをのぞいたり
遠くをみつめています。
ご自分の中で何かをイメージしているように感じました。

数年前に栃尾で撮影された「モノクロームの少女」や
「ゆめのかよいじ」 の想い出を振り返っているかのようで
そおっと、そおっと・・・・・・。
翌朝の城山、棚田
特に石積みの名残を撮影する姿は
遠く離れた場所で監督の後ろにいる私にも
何かが伝わるのです。

石積みは親より先に亡くなった子供たちの替りに
私たちが一年に一度積む
この風景は私にとっては 胸が苦しくなるのです。
あれから35年・・・・・・ともちゃん、かよちゃん元気にしていますか
私の心の中ではあどけない3歳と6歳のおしゃまなかわいい
女の子なのですから。保育園で一緒に遊んだね。

栃尾の風景の中に想いがあります。
想いの中にあぶらげもあります。
栃尾の春夏秋冬をあぶらげとともにお届けしたいから・・・・・・。
                              つづく

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