2017年1月11日水曜日

海賊とよばれた男


映画館での観賞は、その作品を最大限に引き出してくれます。
スリーンの大きさと音響効果でしょうか。
最近、私の観る映画は戦争が背景にあるものが続きました。

今回の映画は「永遠の0」に続く、岡田准一主演映画「海賊とよばれた男」、
モデルは実在人物、出光創始者、出光佐三氏が国岡鐡造の名前で登場します。

60歳の国岡鐡造を演じる岡田准一は実年齢を全く感じさせない、違和感のなさにまずは驚き、若い国岡、白髪混じりで少し前かがみの背広姿の国岡、そして最後は90歳を過ぎ病床に横たわり、家族に看取られる国岡の演技に奥行の広さを感じました。
戦争に負けた日本の復興には、たくさんの人の想いとたくさんの人の努力、そしてたくさんの人の犠牲もあったことでしょう。人生を賭けた大博打なのか、国岡鐡造の行動と決断は会社の危機を何度も乗り越えます。そして幾多の危機に直面しても、従業員のために、諦めることなく挑戦する姿、それ以上に、信頼と絆を演じる従業員のひとりを演じる吉岡秀隆とその同志にも感動します。
また、 国岡鐡造という人間性に、投資する木田章太郎を演じる近藤正臣もまたいい。
私が子供の頃、学生役で岡崎友紀の相手役としてNHKドラマに出演していた頃からの近藤正臣ファンとしては、「お互いに年をとりましたね」と心の中でつぶやいていました。
戦争を体験し、戦後を生きる、切なく哀しい女性を演じる綾瀬はるかは国岡鐡造の先妻。
出番は少ないのにとても印象に残りました。先妻の遺品を持ってきた姪、その遺品とは国岡鐡造の功績の数々のスクラップ、それを車椅子姿の国岡鐡造が手にする場面に涙があふれました。
この映画の見せ場の一つは
オーケストラの音色と重なる、日章丸乗組員の歌声です。
ちょっとした小ミュージカル仕立。私の緊張感は、希望へと変わっていきました。

国岡商店が大企業になるまでの道のりは歴史的背景に関心を持たせてくれたのではないでしょうか?


今度は百田尚樹原作を読んでみようかな?と思っています。

















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