2024年3月13日水曜日

perfect Days

 話題の映画を観る。ゆったりとした規則正しい生活を繰り返す主人公を数少ないセリフと表情で表現していた。淡々と毎日同じパターンで過ごす日々を映像で魅せているのに、飽きるより一体なにがはじまるのかと魅せられ、惹きつけられる序盤だった。しかしこの脚本は何気ない日常のように見えて日々変わる様を小さな出来事や大きなショックと次から次へと展開させていく。こんな脚本ってあるんだ。哲学のように、人生を語っている。答えは観る人が考える。姪っ子の登場や妹の登場で豊かな人間性を演じられるのは役所広司さんだからであろう。日本アカデミー主演男優賞に納得する。ただし他の映画は見ていないので私の評価は偏見極まりない。

木漏れ日の写真映像と古本屋さんの一言、迷子の子どもには人間性が深く映し出されている。風呂屋のシーンにはかっこいい俳優の裸も歳とともに衰えている。それも自然でいい。

決めつけは三浦友和との影踏みだろう。あの役は三浦友和の積み重ねてきた演技力にあると思う。好きな俳優だから贔屓もある。

ラストに流れる歌が情緒的で言葉の意味がわからないのに感動してしまう。映画を影で支えるこの作品の素晴らしさだろう。

日日是好日

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