2019年2月12日火曜日

栃尾豆撰「こだわりの油揚げ物語」

頑固な職人気質 



 



世の中何でも丸く収めましょうかという時代に逆らって四角くこだわりたいものもあります。長方形の特大油揚げは昔は生絞りで作られていました。えぐみなど余計なものは要らないからです。便利な時代がくるといつしか効率重視で煮絞りが主流となりました。豆撰は考えました。古来の伝統製法と頑固な品質追求はどう両立させることができるだろう?伝統復活のためには最新鋭の設備が必要でした。その操作と仕上がりを見つめる頑固な職人たちのまなざしは昔のままです。


豆乳の泡


生搾りされた豆乳たち。栃尾の畑で育った大豆たちは生搾りされ、豆乳となり、豆腐に変わり、さらに油揚げに変わります。新しい自分の可能性にわくわくする豆乳たちの気持ちが泡になりました。





生搾り製法の主要キャストは豆乳ばかりではありません。最新の技術で生み出されたおからは卯の花とも雪花菜とも称えられる食材の名わき役です。



大豆のジャンプ



一晩水につけられた大豆たちは生搾りの機械に飛び込んで行きます。大豆の冒険の旅の始まりです。



豆乳のダンス


生搾り製法の決め手は搾った豆乳の純度です。豆の皮のかすかなえぐみを除かれた純粋な豆乳だけが次の製造過程に進みます。選ばれた豆乳たちが喜んで踊っているようです。

 
撮影・文案はFBお友達の中沢賢治さんです。
カメラの目ってすごいとこの画像をみせていただいた時はびっくりしました。だって豆がジャンプして、豆乳はダンスしているのですから…カメラの目と人間の目の違いにただただ驚きました。

 

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2019年2月11日月曜日

2枚の写真に心が躍るようでした





栃尾の冬とは思えない太陽が我が家のリビングを燦燦と照らしてた日。
東京からわざわざ豆撰と栃尾の写真を撮りに来てくださった
栃尾生まれの方をお迎えした日です。
日が落ちる前の一枚を見せていただく
カメラを覗くと画像は小さいのに
まるで映画「風にたつライオン」をスクリーンで見たような感動でした。
私の生まれたこの町がとてもいとおしく
この大地に育んだ大豆で栃尾の油揚げを作っていることがとてもうれしくなりました。

夕暮れ時、刈谷田川のほとりに灯りがともる。
白の世界が青の世界に変わって神秘的です。
そして、幼少のころを思い出す。
この灯りの中には、ばあちゃんと父ちゃん、母ちゃんが見えます。
姉ちゃんと小さな妹も一緒に、まるいちゃぶ台を囲んでいる。
素敵な栃尾の写真に昔が映っていました。
             
       写真撮影は 中沢賢治さんです。

2019年2月9日土曜日

太い箸と技と心











寒い雨の日が続いたその合間のある日
お日様が工場の締め切った窓ガラスに射し込む。
栃尾の油揚げがきらきら輝き踊る。スタッフの顔は凛とした真剣なまなざし。



油揚げ作りは繊細で地道な仕事です。
その日の気温、水温、湿度に
職人は気を配って豆を浸し、豆をつぶし、
凝固させ、「生地を切る」

この工程が豆撰の栃尾の油揚げの一枚一枚の出来上が
そして「揚げる」
毎日お天気が変わるよう投稿油揚げの生地も毎日変わる。
その変化を見極めて、じっと見つめて
この時、この瞬間に大きな太い箸で
油揚げを何回も返していく。

地道な作業ですが真剣な目を持たないと
美味しい豆撰の栃尾の油揚げはできません。

太い箸に作り手の気持ちが込められています。

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2019年2月4日月曜日

母の手のように優しく






豆撰の栃尾の油揚げ作りは
人の手によって作られています。

生搾り豆乳に、にがりを加え、凝固させます。
それを、無数の穴の開いた栃尾の油揚げの型箱に流し込み
水分を抜きます。
ほどよく水分の抜けた栃尾の油揚げの生地は
水槽に入れられ、あく抜きをします。

この時一番必要とされるのは五感です。

水槽に入った時の大豆の甘い香りはその日の出来上がりの良し悪しがわかります。
工場内の室温と水槽の温度を肌で感じます。
湿度の変化から空気の音も毎日違ってきます。
もちろん、形や重さもいつもと同じかどうか確認しなければなりません。

水槽の中の大きな生地はとても柔らかです。
研ぎ澄まされた五感を使って、手で生地をすくいます。
その手は、まるで生まれたばかりの赤ちゃんを
そっとそっと優しく優しく抱きかかえるように
水槽からすだれに移します。
そして、
5本の指と手のひらを上手に使って一枚一枚を並べます。
水槽から取り出し、すだれに全部並べる動作は
母の愛情と同じです。

この生地切りのスタッフはベテランお母さんの仕事です。
そのベテランお母さんの仲間入りをはじめたのは
まだ若い男性スタッフです。
ぎこちなかった手がお母さんの手に近づいてきています。

機械化されていない豆撰の栃尾の油揚げの技は
見て、真似て自分たちで感じることだと思っています。

私もベテランスタッフも若いスタッフも
母の優しい手で育てられました。
母の手を思い出しながら、私たちは栃尾の油揚げを
作っています。

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大豆の搾り方で栃尾の油あげの味が変わります。



栃尾の豆を漬ける
前日の仕込みです 





生搾りのおからはさらさらです




大豆の皮を完全に除去した豆(豆乳の元)


大豆の搾り方で栃尾の油あげの味が変わります。
豆の皮には大豆特有のえぐみがあります。
大豆を煮てから豆乳とおからにわけるとそのえぐみが豆乳に入ってしまいます。
大豆を煮る前に搾り豆乳とおからに分ける(生搾り)と
えぐみのない本当の大豆の香りと味を楽しむことができます。豆撰はこの生搾り製法で栃尾の油揚げを作っています。


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