2015年2月28日土曜日

故郷は緑なりき

昭和36年公開映画「故郷は緑なりき」は
ただただ「よかった」
長岡の田園風景がモノクロで写ります。
そして、キャストの名前が縦字で流れ
映画は始まりました。
私の記憶にもない、汽車の古い腰かけ椅子に
座り、電報を読む主人公海彦の回想シーンからはじまりました。
本を読む少女は雪子役の佐久間良子さん。
唇が少し厚くキュートな感じ、目元は愛くるしい
まるでお人形のように可愛く、清潔感あふれるセーラ服姿でした。
初々しい雪子と海彦の純愛をモノクロで観ていると
なんとなく、自分までもが乙女の気持ちになり
少し胸が熱くなりました。
ふたりの純愛に映る長岡商業高校、大手通り、長岡駅、長生橋
など長岡の風景がとてもいい。
雪の風景、緑の風景・・・たぶんきれいな緑なのではと
思い切り想像しながら、スクリーンを追う私。
この映画は五藤利弘監督はご覧になったのだろうかと
思わせる、この映画はモノクロだからいいのかもしれませんが
カラーで栃尾の風景で撮影されたらどうかと思いながら
おわりを迎えました。
悲しい結末です。悲しい結末はあっという間に昭和30年海彦は大学生
ホームに待つ、兄そして見渡しても雪子は存在しない・・・・・・。
雪子のお墓の前で、海彦の心の中で生き続ける雪子への永遠の思い
が伝わりました。
故郷は青春で、緑はその青春の純な心を表現しているのだろうかと
「故郷は緑になりき」の意味を考える。
そして、原作者富岡健夫について
この人の書いたジュニア小説を友人が私に貸せてくれたことを思い出しました。
題名は覚えていませんが、中学1年生になったばかりの私には
こんな恥ずかしい小説を読んだと両親に知れたら大問題になるかもと
思いながらこっそりと読んだ記憶がよみがえってきました。
初々しく、清楚なふたりと長岡の情緒ある風景のこの映画も
私の記憶に残る映画になりそうです。





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