2016年7月23日土曜日

モネと映画 新天地はひまわりのように


映画「レミングスの夏」に登場する少女ヨーコはひまわりの花のよう
新天地は青い空に向かって笑うひまわりであってほしい。

2度目の取手市訪問でした。
一回目は「レミングスの夏」映画化が実現し、原作者竹吉優輔氏と
メガホンをとる映画監督五藤利弘氏の制作発表会でした。、
そして、二回目は映画撮影開始から3日目、
取手駅に到着ホームを下りると、ビルの屋上にカメラらしきものが目に入りました。
 「レミングスの夏」の犯人を監視する場面だったようです。
さて、昼食を済ませ、タクシーに乗り、目的地に。
スポーツセンターの建物に向かって歩くと、見覚えのあるタオルを首にかけ、
私のことなど目に入らないほど、
私が存じ上げている監督とは全く別人のような雰囲気が漂っていました。
そっと、邪魔にならないように見学させていただくことになりました。
主役ナギを演じるのは前田旺志郎さん。
キリッとした目が、とても凛として、今時のアイドルと違う。
プールの向こうには犯人が椅子に座っています。
犯人が追っているのは中学生くらいの可愛い女の子、
そして、犯人をを見つめるのはナギです。
小さなクレーンの先にはカメラ(進化している撮影道具にビックリ、ちょっとアメリカ風)、
その先にもカメラ、カメラのモニターを覗くのは監督です。犯人の演技に釘ずけの私。
目線だけではないのです。手と足の微妙な動きはさすが演技者です。
周りには、たくさんのスタッフが駆け足、汗だくで動き回っています。
同じシーンも角度を変えて2台のカメラから何回も撮っていました。
GOサインはもちろん監督。(真剣勝負)
撮影の緊張感が見ている私にも伝わり手に汗を握っていました。
この後、帰りの新幹線の中で読了した原田マハ著「ジヴェルニーの食卓」が
撮影風景をよみがえらせました。
映画は原作から脚本家の手に委ねられ、演じる俳優にカメラが容赦なく回っていきます。
モネのアトリエは、睡蓮の庭、青い空の下、撮影現場も青空の下、モネがキャンバスに描くのは「光と影」、監督の追うのも「光と影」
キャンバスに描かれるのは睡蓮、カメラに収められるのは若き俳優たちです。
睡蓮と若き俳優たちはモネと監督に操られるのです。
想いは「光」となり、描写されていくのでしょう。
「ジヴェルニーの食卓」を読み終えてみると、モネという画家が世界中に愛されたのは、
モネの才能を愛し、信じていた人たち「影」の力であり、それは、角度を変えたら
光かもしれない。

読み終えた本を閉じ、その表紙に手を当て祈りました。
 「レミングスの夏」を支えてくださる方々こそ、大切な「影」ではないだろうかと・・・・・・。




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