2018年3月8日木曜日

励ましてもらっている私

一鉢の君子蘭は私の両手に収まるくらいに小さなカブでした。

娘は東京で環境についての仕事をしていました。
夫は娘には「黙っていろ、知らせるな」と言いました。
でも私は、弱虫ですから、自分の身に家族の身に起こった重大な事故を
隠し通せるはずはありませんでした。
「お母さん、大丈夫。頑張って」と慰めてほしいタイプの人間ですから。
夫の言葉も聞かずに、電話をしました。
娘は私の「驚かないでね、家が無くなってしまってね」の声に
「何、言っての?」と冗談だと思ったようです。

あれから、13年が過ぎ14年を迎えます。
幸いに、家も家財も、想いでさえも失いかけてた私達家族は
いろいろな人に助けてもらい
今こうして、自分の家を持つことができました。

この君子欄は新しい家に引っ越しをした時、記念に叔母からいただいたものです。
見事でしょ!
小さなカブは子供を増やしてくれました。今ではこんなにたくさん並んで
笑顔満点の顔をこの季節に見せてくれるのです。

先日いただいたある一冊の本、「さいごのトマト」広島原爆の体験者のことばでした。
私は、若いスタッフにも「この本を読んでください」と言いました。
若いふたりに感想を聞きました。
「戦争は怖いです。いやです」
「この方はあきらめなかったのですね」

君子蘭の笑顔も若い子らの感想も
どちらも、私を励ましてくている今日。






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