2016年5月19日木曜日

ある介護施設の老人たち

長岡にある介護施設から豆撰に一本の電話が入りました。
車椅子の方から認知症の方々様々な人が、「一週間順番に豆撰の栃尾の油揚げを食べに行きたいのですがいかがでしょうか」という内容でした。毎日、認知症の母をみている私たちです。受け入れには即答で「どうぞ、お待ちしております」となりました。
初日は車椅子の方が2名、介護人の手が必要な方が2名、そしてヘルパーさん2名、合わせて
6人でした。車からの乗り降りにはリフトを使っていました。ご自分の足で歩ける人には肩を貸し、片方の手は腰を支えるヘルパーさんの親切で、きめ細やかな心配りに感心させたれました。
優しい言葉かけでした。我が家の91歳の義父が喜んで施設に通う理由がよくわかりました。
そして、時間はかかりましたが、テーブルに着くことが出来ました。揚げたての油揚いつもより食べやすいように細かく切り、豆撰自慢のお豆腐「ざるとうふ真心」とお惣菜のロールまきを添えました。
みなさん、とても喜んで「おいしいおいしい」とにこやかな顔でした。
次は、おのおの方々がショーケースをのぞき込み好きなものをヘルパーさんに言って、お買い物をしてくれました。はじめての受け入れでしたが、私たちは「ようこそ豆撰へおいでくださいました。ありがとうございました」の気持ちにさせていただきました。仕事に追われているとボランティアはなかなかできません。でも、こうして豆撰を訪問していただければ、私たちも少しは役に立つことが出来ると思いました。そして、4人の老人たちがヘルパーさんにほしいものを伝える時の表情は、介護されている人ではなく、自立した顔になって見えました。それからも続いた介護施設の老人たちはだんだん軽度になって人数も増えていきました。おしゃべりも盛んになり、狭い店内が割れんばかりの笑い声でいっぱいになりました。
そして、ご自分の財布からお金を出して、ご自分でお買い物をするのです。
このことは、とても脳の刺激、活性化につながり生き生きして見えました。

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