2016年5月22日日曜日

餡をたぎる

思いつきで、おはぎに挑戦してみました。
小豆を丹精込めて作っている義母に、一応お伺いを立て、小豆を一晩お湯に浸してもらうようお願いをすると、大事そうに大豆袋をかかえ、「おかあさん、4合でいいかの?」と私に聞く、その声には張がありとても嬉しそうでした。

さて、晩浸した小豆を柔らかくなるまで煮ることは、私の生まれて初めての経験です。レシピだと高圧鍋を利用と書いてありましたが、義母は普通の鍋で火にかけ一晩浸しておいてくれたので、私はそのまま昔のやり方で挑戦。皮を軽く指で押し、豆がビチュと出る感じと動画レシピを見ながら、なるほど。これでいい塩梅。では小豆を潰して、茹で湯を入れ、こします。さらに水を加え、うわ水だけ捨てる。その繰り返しを3回もしました。でんぷんは沈んでいるのか、いないのか?これでいいのだろうかとだんだん不安になり、途中で、数回友達に電話して、伝授してもらいました。
樹木希林さんの映画「あん」を思い出す。そうだった、そんなに簡単にはできなかったな。心で餡を煮るなんて、100年早かった。必死でこすのみ。必死で餡を炊ぎるだけでした。もち米と白米は半々にして炊きました。
餡の味付けは、まあ良し。ご飯も炊けたので、早速ご飯をまるめ、餡をつけ、少し大き目のお皿に並べはじめると・・・。義姉妹を招いては、おはぎ作りを楽しんでいた、元気な頃の実母の顔が浮かんできました。『今日は私が作るからね、待っていてね』と少しだけ涙ぐむ私。
一つ二つ、十個と皿に並べながら何個作ればよかったかと指を数えてみると、11人分のおはぎが必要でした。
あら、まあ、なんだか、炊飯器の中のご飯と餡の量に差があり過ぎです。餡は丁度いいのですが、釜のご飯は半分も残ってしまいました。餡とご飯の分量を確認しなかった私の大失敗。
とりあえず、冷凍にすることにしました。あぶらげ作りも面倒ですが、餡作りも大変。何かを作るって骨が折れることなんだと再度実感した次第です。

出来あがったおはぎを一番先に食べたのは、ディサービスから帰ってきた義父です。
「おかあさん、ようできて、うまい」と嬉しい一言をいただきました。


2 件のコメント:

なかざわけんじ さんのコメント...

還暦年の守門初登山の前夜におはぎでお祝いしていただいたような気がして大切に頂戴させていただきました。ありがとうございました。心にしみこむ味でした。


れいちゃん さんのコメント...

少しでも、栃尾の味を懐かしく思いだしていただけたら嬉しいです。人に喜んでもらえることが私のストレス解消です。