孫のためにお友達から届いたたくさんの絵本の山。
その中から「お母さんのところに残しておくね」と渡された一冊は
「かさじぞう」です。
母を見舞い、今日はこの絵本を読みました。
下半身まひに認知症の母です。
首が右に傾いているので、斜視のような状態です。
私が手や足をマッサージすると「痛い」と言います。
かすかな声ですが、それは意識があるということです。
時々私の名前や妹の名前も忘れてしまいます。
そんな母に病室から廊下まで響きそうな声で私は
絵本を開き読みます。
母はじーっと絵本をみつめています。
時々、疲れるのでしょうか目をそらしますが
私の声を聞き、また絵本に目を移します。
まだまだ母は聞こうとする力、見ようとする意欲があるようでした。
そして、この懐かしいお話が母の心に届くのではないだろうかと
思うのです。
「また、読んでやるからね」と私は母に言いました。
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