2018年1月28日日曜日

初午の日においなりさん


初午の日とは、 稲荷神が降臨されたことを
お祝いする日(誕生日)であり、
古来より「いなり=稲が成る」と五穀豊穣を祈願し
稲荷神社の使者であるきつねの好物の油揚げを
奉納する慣わしから福が舞い込むよう、
この日に「いなり寿司」を
いただくようになったそうです。

栃尾では
御祝い事に「栃尾の油揚げ」を使って
「あぶらげ寿司」が昔から作られてきました。

御雛祭り、お節句、お彼岸、お盆、お正月には縁者が本家の我が家に集まります。
祖母の姉妹、私が生まれた時はすでに亡くなっていた祖父の姉妹弟たち。
それに、叔母や従兄弟たちが集まるのですからそれはそれは大変なのです。
母の作ったあぶらげ寿司は、数枚のお皿に何十個も並べられました。
そして私が狙うのはあぶらげのはしっこです。
栃尾の油揚げを二等分します。そして甘しょっぱく煮た油揚げに寿司飯を
パンパンに詰めるのです。それを3等分にします。
いかめしを想像してください。
はしっこはあぶらげが袋状になって、あぶらげの量が多いというわけです。
子供たちの、はしっこ狙いは歳の大きいもの順でした。
こんな風に栃尾の油揚げは縁者が集まる時のご馳走でした。
だから、はしっこだけの栃尾の油揚げ寿司を豆撰で作り、
子供の頃の想い出(夢)を詰め込んだのです。
煮汁をたっぷり吸いこんだジューシーな甘さの「おいなりさん」には品格があります。
相撲界で例えるならば「横綱」?
さてみなさま今年の午の日に
品格のある「おいなりさん」を是非お試しください。



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