昨日のことです。いつもの時間に母を見舞うため
豆撰から「とちおトンネル」を抜けて、小貫を通り、
田井あたりにくると、前も後ろも車は全く見えません。
浦瀬に入り、コンビニあたりまでは、何とか妹と
会話しながら車に乗っていました。
でもコンビニを過ぎ田んぼ道を走り出すと
「みていて!」と運転手の妹の声。
視界全体が真っ白になって空間と地面の見分けが全くつかなくなりました。
ゆっくり、ゆっくり走ります。
私は前かがみになり、左右に首を動かすものの
一寸先は闇の世界でした。
前々日はトンネルの中で立ち往生し、今度はホワイトアウトの世界です。
時折、対向車のライトが見えるとホッとします。
道の両脇に立てられたポールだけが目印のようです。
長岡商業を過ぎると、道路が見えました。
ようやく、目的地の病院へ到着です。いつもの倍の時間がかかってしまいました。
母のベッドの向きが変わっていました。
私の顔を見るなり母は
「だ・れ・か・が、き・た」と繰り返しました。
妹と二人で、こんな雪の中、誰が来たのだろうか?と不思議に思いました。
母の右手に大きな手洗いの鏡があります。
その鏡に写る、私をみて「だれかが、きた」となったようです。
母の言葉を理解できるのは、私たち姉妹だけだと思います。
寝たきりでも、母は生きているのです。母に何をしてあげられるであろうか
まるでホワイトアウトのようです。
そして、数日前の記者会見をなさったKさんの気持ちが私にはわかるような気がしました。
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