義母の買ってきたほうれん草は
あまり新鮮ではなかった。早めの調理必要。
そこで今朝、簡単にバター炒めにする。
作りながら、思い出したことは
小学校5年生の調理実習でした。
エプロンはひらひらもついている可愛いものを母は縫ってくれました。
ところが三角巾は
父も母もてぬぐいにしろというのです。
あんまり私が嫌がるので、根負けした母は白い布を買ってきて縫ってくれました。
わくわくドキドキのはじめての調理実習です。
ほうれん草は、よく食べていました。でも、きっとおひたしだったと
記憶しています。
この日の調理実習では「バター」を使いました。
バターを使うなんて、まるで西洋料理ではないかと思いました。
私の友達はこのようにバターを使った料理はよく食べているようでした。
だから、わたしは「はじめて」の経験をはじめてとは顔に決して出しませんでした。
そして、その味付けが、なんと塩と胡椒です。
塩、砂糖、鰹節、昆布は知っています。そしてその頃、化学調味料とは知らず
魔法の調味料だった味の素も知っていました。
知らなかったのは、コショウでした。
先生は「赤い根っこに栄養があります。固い茎の方を先に入れて、葉っぱの方は
後に入れます」と教えてくれました。
出来上がった料理名は「ほうれん草ソテー」この名前、「ソテー」も
ハイカラな名前です。これがレストランで食べる料理なのかと思ったものです。
そして、コショウは摩訶不思議な調味料だと思いました。
今では、塩とコショウが一番シンプルで大好きな味付けです。
「ほうれん草ソテー」が西洋料理だったのです。
半世紀は長いのでしょうか?短いのでしょうか?
終戦から10年過ぎて生まれた私の食生活は随分豊かになりました。
豊過ぎて「もったいない」ことを忘れています。
今日の「ほうれん草ソテー」はいつもと違った懐かしい味になりました。
0 件のコメント:
コメントを投稿