スタインウェイ、ベーゼンドルファー、ベヒシュタインこの日のピアノはスタインウェイだった。
バイオリン奏者にチェロ、フルート、トランペット、コントトラバスとの共演は素晴らしいの一言であった。
盲目のハンデの中、どうして88鍵盤をあのスピードで弾けるのか?不思議でなりませんでした。それも他の演奏者と合わせてです。天才です。
彼は自分のピアノを通して観客が喜ぶ顔が拍手が見えるのです。彼の演奏で幸せになってほしい、今苦しくっても悲しいことがあっても、大丈夫ですよ。って囁く笑顔は神様を超えてグーッときます。
ハンデを背負って生まれても、そのハンデをものともせず、いえそのハンデを天才に変えて人に感動を与え、人に幸せを分けてくれる音色は映画や本、景色とは一味違う不思議な魔法です。
はじめて辻井伸行さんのコンサートを聴いてから10年が過ぎようとしています。今回は3回目。その間に色々なことが起きていたけれど、今では過去の出来事となっています。そして現在は新たなる出来事が起きているけれど、辻井伸行さんはただただ不思議な音色を聴かせてくれる。なんだかわからないけど、涙があふれて仕方がなかった。私の中の邪念や欲望を洗い流してくれる音色だった。
日日是好日
追筆 私も誰かのために何かしたいと思う。それは家族でも、友達でもいい。たったひとりのためでもいいのだから。