2018年3月31日土曜日

栃尾の春さがし 城山散歩









今年初めての城山散歩
杉の樹林の中は春を待つトンネルのようです。
ところどころに雪の小さな山があります。
もぐらないように、そっと雪の山道を登ります。
森の階段は陽があたり、杉の枯葉絨毯です。
途中、木の根元に小さな祠が見えます。まるでかぐや姫のように。
山桜やショウジョウバカマも見えます。
歩きはじめは、先日の鎌倉散歩でも感じたのですが、
だいぶ体力がなくなって息が荒くなりました。
頂上はまったく雪がなく、粟ケ岳、守門岳そして栃尾の街並みを見渡しながら
一息。頂上から見下ろすと一番早い雪消えの崖の中腹に、
紫色の花がいっぱい広がっているのです。もうたまりません。
「あそこまではいけないな」と夫は言いながらも、雪の山を上り
カタクリの写真を撮ってくれました。
私は、まだ顔を出したばかりのミズバショウを見つけ大喜びです。

城山を歩くと、たくさんの想い出が浮かびます。
まだ元気だった母を無理矢理連れて登ったあの日。
娘とおにぎりをこの頂上で食べたあの日。
もっと遡れば、保育園に勤務していた頃、60人の子供達を連れて登りました。
この山の花も木も私の人生アルバムです。

豆撰から上り口まで車で5分
そして花を愛で、野鳥のさえずりに耳を傾けて歩く事約30分。
頂上では栃尾を一望できます。
お電話をいただければ、ご案内させていただきます。
携帯ー080-7829-2978(多田礼子まで)


2018年3月28日水曜日

鎌倉散歩




思い立ったら吉日っていうでしょ。
鎌倉の桜を見たくて
出かけてきました。
私の想いが通じたのかしら
鎌倉に住んでいらっしゃるお友達が
お忙しい中、鎌倉をご案内してくださりました。
小さなお寺も大きなお寺にも
それぞれのドラマがあるようです。
誰が何年に建立したかという一般的な説明ではなく
そのお寺を訪ねた詩人たちの「思い出」も一緒に
語っていただきました。
お花の名前も「石蕗」(ツワブキ)、ミツ葉ツツジの花も教えていただきました。
二枚目の写真です。
桜を愛でながら
鎌倉っていいな、春夏秋冬どの季節も散歩が楽しめるのですから・・・・・・。

 そして、帰路
トンネルを抜けたら
まだまだたくさんの雪景色でした。
これもまたよし。





2018年3月24日土曜日

歌詞の意味


日本の絵本を手に取れば、たぶん意味を理解できる自信もある。
しかし、英語の絵本となるとちょっと違ってくる。

先日も書きましたが、本当に軽い気持ちで孫の見ている絵本
「brown bear brown bear What do you see?」
を読みました。
すると、どうも翻訳本によって
微妙に意味が異なることを娘から教わる。

何回か、読み聞くことでようやく
この絵本の素晴らしさに気づ かされた。

Teacher Teacher What do you see?
I see a children looking at me.
先生、先生、何が見えるの?
私を見る子供たちをみているの

この絵本の中で一番じーんとくるセリフでした。
色や動物たちの種類を教えながら
とても大切なこと、それは あたたかい気持ち、愛。

発音もままならない私ですが
いつか1年後でもいいので
英語と日本語の両方で孫に読んでやれる日がきますように。

ゆっくりとゆっくりと・・・・・・。




2018年3月22日木曜日

時々、お邪魔したくなるご夫婦宅。


いつものように、夏ギフトの写真撮影を夫に協力してもらう。
ところが、私のイメージするお皿がみつかりません。
撮影場所も、小道具も我が家では取り揃えることは非常に難しい。
そこでやっぱり、長年お付き合いのある、「ワダスタジオ」さんに電話することに。
お忙しい毎日のようでしたが、この日の午後だけは空いていると快い御返事をいただき、
早速、「ワダスタジオ」さんに直行。
「栃尾の油揚げと赤こがねを夏らしく撮ってください」と依頼する。
ご夫婦は仲良く、豆撰のイメージに合わせてお皿を撰ぶ
背景は私の好みもあり、夏らしい竹を使う。
焼き方も、切り方も和田さんの指示でアシスタントの奥様は動く。
時々和田さんのイメージに合わなくなり、こうではない、こうだと説明が入る。
「あなたが切ってみて」と奥様。
すると、和田さん「僕は講釈はできるけど、実演はできないからさ」と言う。
外野も和田さんご夫婦も笑う。何とも二人三脚夫婦である。
ここにも「人生フルーツ」のご夫婦が存在している。

長年のお付き合いです。こちらは一切指示をしません。
「これでいいですか」と言われれば
「はい」と答えるのみ。
撮影無事終了。ここからが本番かもしれません。
お互いの近況報告、子供の育て方、畑仕事
から年金問題まで・・・。
コヒーをいただきながら、話に夢中になってしまう。
この場所でこちらのご夫婦との空間はとても居心地がいい。
もっと、おしゃべりしていたいけど、そうもいかないからと重い腰を上げました。



Brown Bear Brown Bear……。


孫がiPadの向こうで笑う
おはようと私も笑う。
昨日の続き、
くまさんくまさんなにみているの。
と英語で話してみる。
Brown Bear Brown Bear
What Do You See?

すると、キョトンとして
孫は固まってしまった。
日本語も英語もイタリア語もまだ話せないのに

どうして
いつものばばちゃんではない
とでも言うように
大きな瞳を開き不思議そう
英語が苦手な私も
絵本からなら少しだけ覚えられそうだと笑う。


2018年3月21日水曜日

くまさんくまさんなにみてるの

孫、8カ月を迎える。
よく笑う。おしゃべりも得意。何語の喃語なのかわからない。
おすわりも得意
両手が使えるようになってきた。
iPadで画像と会話を楽しむ。

娘が孫に読んでやる
英語で読む。
「くまさんくまさんなにみてるの」
iPadからは絵本を見ている孫が映るだけ。
よくわからない。

もう一度娘が読んでやる
今度は日本語。

面白かったね。

娘が言う
喜んでいるのはお母さんだよ。


数時間が過ぎ
メールが届く
私が置いてきた本を娘が読んでいる。
嬉しくなる。



2018年3月17日土曜日

そうだね。




久しぶりに、日帰り温泉を楽しみました。
車で約1時間走ります。
田上にあります。平日なのに、結構多い人にびっくりしました。
この温泉場のいいところは、ランチお値段がお手頃であり、どのメニューもハズレがないことです。(そうだね)
夫は海鮮丼、私はビーフシチューをいただきました。
その前にお風呂に入りました。(そうだね)
お湯はややぬるめです。
お湯は栃尾のおいらこの湯の方がツルツル、スベスベだよね。(そうだね)

ランチをすませ、誰もいないロビーで
つるし雛を見つけました。
孫がくるくる回っているように可愛らしい。(そうだね)

それから植物園に行きました。
チューリップ展でした。何10年ぶりだろうか?
娘と3人で来たことあるよね。(そうだね)

帰りの車での会話は認知症のはじまった義母のことから栃尾の経済、安倍さんまで
広く浅く会話をする。(そうだね)

この日は珍しく夫婦喧嘩もなく1日を無事終了できました。
そうだね。



2018年3月12日月曜日

人生フルーツ




私63歳と4か月。
義父母や実母は、86歳と93歳です。
3人とも、認知症になっています。
そして、それぞれが施設と病院と自宅介護となっています。
こんな日常の中で、いつもきまって私の口からは
「仕方ない」「私もいつか迎えることだ」「孫と会えるのはあとなん度」と
マイナス思考が連弾のように私の脳みそに響いていました。
でも、この 「人生フルーツ」を観て
私の心にとても大きな変化がおきました。
90歳の「おとうさん」こと夫のしゅういちさん
87歳の「英子さん」ことしゅういちさんの奥様。
老夫婦の素敵な物語です。ドキュメント映画です。
英子さんは、いつも夫のしゅういちさんのことを「おとうさん」と呼ぶのです。
私と同じ呼び方に、なぜか私が照れくさくなってしまいました。
栗、柿、梅その他たくさんの実をつける木々。

森に囲まれた生活、そこに芽吹くものすべてが老夫婦の友達なのです。
そして、ナレーションでは
「木の葉が落ちると、土地が肥えるそして実をつける」と繰り返し語るのです。
聞き覚えのあるある声です。
透き通ってはいないのです。むしろ、しゃがれ声なのです。
それなのに、思いやりのあふれる声なのでした。その答えは映画「あん」の
樹木希林さんでした。
映画の途中でおとうさんが倒れてしまいます。
なんて素敵な人生でしょうか
ごめんなさい。でも私にはこの素晴らしい人生に乾杯したいのです。

英子さんとおとうさんのように
これからは私にできることを少しずつしましょう。
私もお父さんと一緒に畑に行って、お手伝いしましょう。
今年のジャガイモ植えは一緒にしましょう。
梅干しも作りましょう。
お父さんにお願いして、畑に2本のブルベリーの苗木を植えましょう。
豆撰でも私のできることをさせていただきましょう。
まだまだ私は63歳です。80歳まで90歳まで生きましょう。
私にできることをやりながら・・・・・・。
その中に加えたい願いがあります。一年に一度でいいから孫に合わせてください。

もし私が、また「仕方ない」「私もいずれ認知症になるはず」と思ったら
この映画を思い出し、この本「きのう、きょう、あした。」を開きましょ!

いつもの映画と違って
構えることのない自然な映画でした。
ぜひ、ぜひまだご覧になっていない方がおられたら
人生がフルーツにかわりますからご覧ください。




2018年3月8日木曜日

励ましてもらっている私

一鉢の君子蘭は私の両手に収まるくらいに小さなカブでした。

娘は東京で環境についての仕事をしていました。
夫は娘には「黙っていろ、知らせるな」と言いました。
でも私は、弱虫ですから、自分の身に家族の身に起こった重大な事故を
隠し通せるはずはありませんでした。
「お母さん、大丈夫。頑張って」と慰めてほしいタイプの人間ですから。
夫の言葉も聞かずに、電話をしました。
娘は私の「驚かないでね、家が無くなってしまってね」の声に
「何、言っての?」と冗談だと思ったようです。

あれから、13年が過ぎ14年を迎えます。
幸いに、家も家財も、想いでさえも失いかけてた私達家族は
いろいろな人に助けてもらい
今こうして、自分の家を持つことができました。

この君子欄は新しい家に引っ越しをした時、記念に叔母からいただいたものです。
見事でしょ!
小さなカブは子供を増やしてくれました。今ではこんなにたくさん並んで
笑顔満点の顔をこの季節に見せてくれるのです。

先日いただいたある一冊の本、「さいごのトマト」広島原爆の体験者のことばでした。
私は、若いスタッフにも「この本を読んでください」と言いました。
若いふたりに感想を聞きました。
「戦争は怖いです。いやです」
「この方はあきらめなかったのですね」

君子蘭の笑顔も若い子らの感想も
どちらも、私を励ましてくている今日。






2018年3月7日水曜日

おはよう! 何年生?

刈谷田川沿いを歩く。
せせらぎの音は、とても気持ちがいい。
爽やかで、よどみがなくて、川底の石も見えた。こんな日はなかなかない。
春の気配に心もウキウキしていた。
高校の前の橋に近づくと、金町の中通の向こうに雪の山が見える。
ランドセルをしょって、山のてっぺんに上って雪を蹴飛ばして遊んでいる少年が見えた。
きっとあの子だ。「おばさんどこに行くの」と声をかけてくれたあの男の子だ。
「おはよう、何年生になったの?」
「一年生」
「そう、大きくなったね、久しぶりにまた会えたね。がんばってね」
と私は手を振りながら豆撰にむかって小走りする。



2018年3月6日火曜日

新藤兼人監督の映画4作目は疑問だらけに終わってしまった。

文豪夏目漱石原作「心」
映画新藤兼人監督作品
昭和48年の現代に置き換えられていました。
原作のある箇所「遺言」を切り取って脚本を書いているようです。
時代背景が明治から昭和に置き換えられたいたせいでしょうか。
裏覚えですが、下駄を履き、着物姿の先生を想像していたので
現代衣裳と若いS(原作では先生)に少し違和感を感じながら、画像を追う。
ところが、なぜか裏覚えの原作がちらちらするのです。

SとKの間に美しい女性が現れる。kは友の幸せを祈って身を引く。

Sは自分のせいで、友が自殺をしてしまったと思い込み。最後は消えていく・・・。


この映画の設定が明治時代、つまり原作の通りだったら違和感もなく、
それぞれの胸にしまってある「心」が感じられたのではないだろうかと思う。
しかし、新藤兼人監督は現代に置き換えて、この映画の脚本を書かれたのには
それなりの理由があるはずだと思う。

 新藤兼人監督の映画4作目は疑問だらけに終わってしまった。
この映画を観ることで、今一度「心」を読んでみようか・・・・・・。







2018年3月3日土曜日

新藤兼人 監督 「愛妻物語」

昭和26年制作
新藤兼人脚本・監督
主演「乙羽信子」
新藤兼人監督の初めての作品らしい。

映画の背景は昭和17年、学徒が戦地に行く時代である。
この時代に映画を作り続けることは、とても大変な事、ましてシナリオライターで
一人前になることは、相当の困難があると想像させます。
どこからどこまでが自叙伝なのかわかりませんが
宇野重吉さんの演じるライターと新藤兼人を重ねながら観ました。

映画の中のセリフのように、この映画には少し物足りなさを感じますが、
その分ストレートに表現され、誰にもわかりやすく、見やすい映画となっていました。
長屋の二階や鴨川での魚とり、暗闇で将棋をさす、ふたりで見つめ合うなどのシーンに、
色がほしいと思ったほど、背景にこだわって撮影されたのではないだろうか。
また、口に含んだ水を霧吹きにするアイロンかけシーンにはびっくりさせられた。
こんな時代だったのかと、思わず笑ってしまいました。

ラストの妻が息絶える前に手鏡でアルバムを見つめるシーンはジーンときます。
そして、そこには
妻としての無念さと幸せの両方が映し出されていたように思う。

悲しく切ない結末なのに、不思議と涙があふれなかったのはなぜだろうか。
と考えてみた。この映画には辛さの中にあふれんばかりの愛が
あったからではないだろうか。乙羽信子さんの笑顔と女優としての
感性に勝るものはないような気がした。

戦時中の様子を後世に残す大きな仕事を新藤兼人 監督 は生涯貫き通した。
戦争を知らない私たちにも訴えている。
映画とは、残されるものであり、続くものだと改めて思う。










2018年3月2日金曜日

父の優しさを想う

孫が誕生すると、外野から決まってこう言われる。
「孫は可愛いでしょ」と。
確かにガラス細工のように不思議な輝きを感じる。

亡き父は異常なほど孫のYを溺愛した。
それは心と心を触れ合わせるような愛だった。
そこで娘の私はたった一度だけ父に聞いてみた。
「孫と子供とどっちが可愛いの」と
するとこう答えました。
「そりゃあ、子供に決まってる」

私も孫が誕生した時
まだ実感もなく、いい年になっている大人の娘の方が心配だった。

普通の環境で孫の成長を見ているわけでない。
目に見えない不思議な電波は動く画像として私の目の前に現れる。
機嫌のいい時、悪い時、離乳食を食べる時、絵本を見る時と
その時を笑いながら見つめるのです。

日本とヨーロッパ人の間に生まれ、そのふたつの国のどちらにも住んでいない孫は
中間を浮遊しているような気持ちでした。

娘がどこの国に住んでいても、娘はいつも私の娘であり、娘は日本人です。
でも、今日、孫たち親子3人は父親の国に戻ります。
すると、凧の糸が私の手から離れてしまったように、孫も離れてしまうような
寂しさを覚えるのです。

父に問うた言葉に本当は答えはなかったのに
父は娘を思って「そりゃあ、子供に決まっている」と答えたのであろう……。



2018年3月1日木曜日

第39回「ほだれ祭り」3月11日生放送





栃尾には奇妙なお祭りがあります。

今年は3月11日に開催されます。

下来伝地内で開催される今年の「ほだれ祭」です。
「ほだれ」とは「たわわに実った稲穂が垂れる」様を表す言葉で、
五穀豊穣、子宝や良縁、子育てなど、 人や作物の豊かな実りを祈願する祭りです。
はじめに重さ300キロしめ縄が御神体が祀られている隣に樹齢800年の大杉にかけられます。
この様子は、厳かさと、日本の伝統を感じさせてくれます。
栃尾には数多くの石仏や道祖神で有名です。
その中のひとつのである御神体は高さ2.2m、重さ600kgの日本一大きい木彫りの陽根型の 道祖神です。
この祭の時だけ祠から出され、初嫁を乗せて担がれます。

江戸時代の村における伝統行事を再現しています。

ほら貝と太鼓の音をバックに御神体に乗っている初嫁さんの笑顔に観ている人にも自然と笑顔がこぼれてしまいます。
昨年は栃尾生まれの村田裕之先生をお招きし、五藤利弘監督から「ほだれ祭り」の撮影させていただきました。栃尾に受け継がれる伝統と食をお伝えしたくて・・・・・・。
今年は
全国のCATV局で生放送されます。
小さな村のお祭りですが、初嫁さんの初々しさはなんともほっこりしてしまいます。
生中継日時:3月11日(日) 12:00~14:00
昨年撮影したこちらも是非ご覧ください。https://www.youtube.com/watch?v=7lOkYWt2k04