旅の最終日
松江城の見学はなかったけれどお城の長いお堀を船で回る。いくつもの橋の下を通り抜け45分のお堀下りを楽しむ。松江城のお殿様に徳川家康の孫が入城しているとガイドさんの説明を聞きながら、越後の高田城は徳川家康の息子が納め、伊達政宗の娘が嫁いでいたNHKの大河ドラマを思い出す。島根から越後、いや全国制覇していた徳川家康とは凄手の政治家だったに違いない。戦国の時代を経て明治維新、昭和の戦争時代に生まれていなくて本当に良かったと思う。でも今でも、世界は戦争中である。私には宗教戦争や領土問題はよくわからないが、幼い子らや民間人の命を奪うことは許せないと思う。随分脱線しましたがこのお堀巡りの素晴らしさはなんと言っても船頭さんの話術です。乗船した私たちを操って「はい、前の奥さん、そこで一言、皆のもの頭がたかい、ひかえおろうと言ってください」とか「では生カラオケ行きます」と橋の下でエコーをきかせた歌。橋の下を過ぎると乗船客はやや爆笑。船頭さんみたいな先生だったら日本史も楽しかっただろうに!
次の目的地を前に、バスガイドさんが因幡の白兎の話をする。明治生まれの祖母を思い出す。このお話を毎日毎日語ってくれた。嘘はつくとバチが当たると本当に信じていた。でもこのお話にはウサギの寂しさと優しさが入り混じっていたことをことは知らなかった。白兎海岸を背に兎の気持ちが伝わってくる。遠い海のまた向こうに住む娘の気持ちと重なって。
今回の旅の最後は鳥取砂丘。砂浜を歩きたかったけれど、雨のため砂丘を眺めるだけ。それでも波打つ砂丘は綺麗だった。砂の美術館「エジプト展」も良かった。大きな建物にスフィンクス像やエジプトの暮らしが造られている。芸術って素晴らしい。2泊3日の楽しい旅行はこれで終わり、米子空港から新潟空港に戻る。神様にありがとうございました。と感謝して
日日是好日