2017年5月8日月曜日

はーい。100点です!母のリハビリ。

三日ぶりに
入院中の母の顔を見に行きました。
母は声が出ません。
「おはよう、ばあちゃん」と声をかけると
口を少しだけ開き、お・は・よ・う
と唇だけ動かします。
今日は調子が良いのか「目を開けて」と母の耳元で
大きな声でいいます。
小さな目(亡き父曰く母ちゃんの目はドジョウの目)をそっと開きます。

母の手を握ると、握り返してきます。
親指はどの指と問うてみました。反応ありです。親指を動かしました。
小指はの問いに小指も動かしました。
凄い、進歩です。
それから、リハビリの先生から腕伸ばしをしていただき
「今日は調子がいいようなので、リハビリ室にいきましょう」
となり、私も一緒に移動。
車椅子に乗っている母の首は右向きです。
左の麻痺のせいで顔を正面に向けられないようです。
病院から外の景色を見る
車がいっぱいの駐車場、その向こうにはバイパス
「見える?」と問う、うなずく母。
母の目の先に烏が飛行していました。

母は歌が大好きな人でした。
山道を30分以上歩いて、田植えに行きます。
行き道は、私も歩きます。何歳だったのでしょうか。
父と母は田植えをします。私はおたまじゃくしを捕まえようと必死になって
泥んこです。なかなか捕まえられず「父ちゃんとって」と半べそ。
山の田んぼですから
お昼はおにぎりを持って行きました。
大きな大きなおにぎりの中は、もちろんうめぼし。
親子三人で食べるおにぎりの味は今でも覚えています。母ちゃんの味です。
おにぎりを食べ終わると、父はおたまじゃくしをとってくれます。
泥で小さな私専用の池を作ってくれます。
日が暮れると
からっぽになった馬かごに私はのって、楽ちんらくちん。
母は烏を見つけて
「カラスの母ちゃんも父ちゃんもこどもたちの待っている山に帰るんだよ」

烏なぜなくの
烏は山に
かわいい七つのこがあるからよ・・・と母の歌を聞きながら
コックリ、コックリ

病院から見た烏と若き日の母が重なり
思わず目頭があつくなりました。

視界の狭くなった母がなんと今日は輪投げに挑戦しました。
できました。できました。
「はーい。100点」と拍手をするわたし。
それを見て、リハビリの先生もニッコリ。





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