2017年12月19日火曜日

車椅子の歌


看護師さんと約束した通り

母に病院の待合室にあるクリスマスツリーを見せる事が出来ました。
ツリーの高さは2メートル以上です。
赤や青の放つ光はまばゆく
そのツリーの根元には黄色やオレンジの飾りソリが数台並べてあります。
母は
ツリーの光を見つめていました。
一昨日に比べると、覚醒状態が悪い日でした。
それでも私たち姉妹にとって、車椅子に乗せてもらうことは
とても重大な事です。視野が広がり、空気を肌で感じることができるからです。
もしかしたら母にとって刺激になり、今より良い状態になるのではという
かすかな希望のため、決して臆する事なく、母のために週一の車椅子旅行を
お願いし続けようと思っています。

30分の車椅子飛行を終え、病室へ戻り
仕事に戻ることを母に伝える。
母は頷き手を振りました。


車椅子を押す
緩やかな傾斜を走ると
車輪が歌う
まるで汽車の歌のようだ
シュッシュポッポと煙をはきながら
走れ走れと歌う

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