2021年5月15日土曜日

父との想い出

 父が他界して

もう17年が過ぎようとしています。

父と母と私は

山の中の田んぼに行きます。

私は父にお願いをします。

「おたまじゃくしをとって!」

父は「尻尾がだんだん小さくなって

足が出てくるぞ」。

母はフキの葉に黄色のつぶつぶの

さがりいちごをとってくれます。

私のほっぺは落ちそうなくらい

美味しいのです。

父の背中で私は揺られて

眠ってしまって

いつの間にか我が家に着いていました。

あの頃の父は一番優しかった。

私の大切な想い出玉手箱を

父の日が近づいてくると

開いては涙ぐんでしまいます。

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