2017年1月15日日曜日

大雪の合間に「果し合い」

降り続ける雪にため息をつきながら
車庫の雪おろしの手伝い。腰は痛いやら、腕は痛いやら
おまけに、暖房がストップ。土曜、日曜は業者はお休みです。
仕方なく、エアコンをつけて寒さをしのぎました。
家の周りは雪、雪、雪。まだ降りはじめなのに、もう何日も降り続いたかのように
我が家の老人たちは「こんげんいっぺふって、大変だ大変だ」と大騒ぎで、
何度も何度「こんげんいっぺふって、大変だ大変だ」を繰り返します。
仕方ないでしょ!92年も生きてきてまだ慣れないの?とあきれ顔の嫁。
嫁の切り替えは早い、雪なんて心配してもどうなるものでもないでしょと
新聞のテレビ欄広告をみて
藤沢周平ドラマスペシャル「果し合い」を観ることに!

兄が家督を継いだ庄司家の部屋住みとして生涯の大半を過ごした庄司佐之助に仲代達矢。
緊張感とニューモアを交えた佐之助にぐんぐんと引き付けられました。
佐之助のお気に入りは、甥の娘、美也。その、美也に想う相手がいるのに、両親は家柄の良い男を押し付けるのです。
それは、まるで若かりし佐之助が許婚を失った昔の自分と重なるのでした。
ここで初老夫婦も自分たちの若かりし日をちょっとふりかえるのでした。
さすがに駆け落ちはしませんでした (笑)。


佐之助を待つ許婚のシーンは桜並木です。その桜の木の下に石仏が並んでいます。
このシーンは栃尾の七曲り(今では近代的な美術館になっています)を想像させました。

つぼみがふくらみ、開花し、はなびらが散ってゆく・・・嬉しさもあり、華やかさもあり、
そして寂しさも…人生のようなものを感じます。
このドラマは、時代劇というより
日本版ロミオとジュリエットのようにも感じました。
切なく、悲しい物語でしたが、意外!涙なし。
颯爽と裃を身にまとった佐之助の姿とラストの部屋に置かれた刀のシーンに
納得。いい映画だった、いえとても心に残る素晴らしいドラマでした。
佐之助にように、人生の終わりは自分に納得したいものだと
思いました。

さてはて、私の老後はどうなることやら、ドラマのようにはいきません。
老後を考えるより、まずは春を待ち、桜を楽しみましょうか?儚い桜ではなく
希望の桜を夢見て・・・・・・。










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