2017年4月16日日曜日

栃尾の油揚げの煮付けは母ちゃんの味です。


朝一番のお客様
「ちょっと、来ないうちにお店、変わりましたね」と声をかけられました。
イートインの説明をさせていただき
久しぶりの、世間話、お花見話に弾みがかかりました。

続いて、こんな話も飛び出しました。

「ケンミンショウや他の番組でも、栃尾の油揚げというと
焼くことばっか写って、煮付けや味噌汁がでてこないから、栃尾の油揚げこと
しらねえなって、ちっと頭にきてます…豆撰に来ると、鰊とあぶらげの煮付けが
あるっけ、いいて」と栃尾人の声をお聞きしました。

そうなんです!
栃尾の油揚げといえば
鰊とぜんまいと一緒に煮るものだったのです。
昭和29年生まれの私は煮付けた油揚げを食べて育ったと言っても
過言ではありません。焼いて食べる油揚げなんて、栃尾人なら、
まったく知らないかった昔。
母が作った煮付けは口に含むと、じわっと甘しょぱい煮汁が口の中に広がって
しあわせ気分になるのです。
煮付けこそ、栃尾の油揚げの最高の食べ方であり、最高の味だったのです。

本当にシンプルな味付けなのに
その母の味がいまだ私には出せません。遠方からのお客様をお迎えすると
必ず挑戦するのです。
高級昆布、高級鰹節で丁寧に作っていても母の味にはまだまだなのです。

まだまだ修行が足りなくて上手にできません。
だから、母の作った油揚げの煮付けこそ、栃尾の油揚げ物語かもしれないと
あらためて感じました。

だって、栃尾の油揚げ煮付けは、かあちゃんの味ですものね!!
母から娘に娘から孫に伝えなくっちゃ!



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