2020年2月22日土曜日

河津桜を見に

 



コロナウィルスが心配でしたが
昨年末から予定していた河津小旅行。
マスクに、アルコール、手洗いに注意しながら
音楽家ご夫婦と楽しんできました。


東京駅から踊り子号に乗って約2時間半
車窓からは
ミカン畑と桜が見えてくる。
景色に色が映ると心がウキウキしてくる。

河津駅に下車。小さな駅はなぜか落ち着く。
タクシーに乗って、上流にある古民家レストランに向かう。

人のよさそうな運転手さんは
途中ゆっくりと走りながら
「これが原木です」と枝ぶりの良い大木を見せてくれる。
「年数はどれくらいですか」と尋ねてみる。
「50年くらですね」と古木を褒めたたえる運転手さん。
「私より若いですね」と突っ込みを入れる私。
先輩ご夫婦も
「僕たちの子供ってことですか」とタクシー内は大爆笑。

後日、この原木について調べてみたら
正確には1955年ころと記載。


古木はきっと
「あなたとおなじよ」と笑いながら私たちを見ていただろう。


目的地に着くとそこは確かに竹林だった。
竹林の中にたたずむ古民家は
やまんばの家のようだった。障子戸はすすけ
ところどころ穴が開いている。

トイレは暗くて回りが見えない。
まるで私は紐をつけられた小僧のような気分になった。


ネット検索での画像とは180度違う。
私の求めていた「古民家レストラン」と
大きな大きな差が・・・・・・。
こっそりと紙袋から私は手作りおこわを取り出す。
おこわは自画自賛で申し訳ないが
おいしかった。


「これも経験、思い出作りですから」と
私は同伴者に懺悔と言い訳をくりかえし
やまんばレストランから逃げた。

それから、上流を下り桜並木を歩く。

葉桜も対岸を見渡せばこんもり、はなさかじいさんの世界。
ここが目的地。
記念撮影の度に
「顔はアップに撮らないで」と注文は忘れない。


河津桜にさようなら
駅でホテルのバスを待つ。
ベンチに腰を下ろすと
バスは駐車場に待機していた。
やれやれ
無事ホテルに。
あれ
夫は持っていた「おこわ」の紙袋を
ベンチに忘れてしまった。
大事なものでもないので
「いいわ」と私。
「でも、あれが一番おいしかったのに」といわれ
夫はもう一度バスに乗り
河津駅ベンチまで行く。

その結果、「おこわ」の紙袋はなかった。

珍道中は思い出に残る。
次は
ホテルの夕食は
「込み合っていますので
7時半ころのご案内になります」

今回の旅行は「食」に縁がないようだ。

時間は遅かったけれど
海の幸を堪能でき、ほっとしたわたし。

そして
翌日の朝食はバイキング。
食べすぎないようにと私は控えめに
野菜とパンなどを皿にとる。
4人の食事が終わりに近づいたころ
夫がテーブルの請求書を見て
小さな声で
「2900円だ。高いな」とつぶやく。

わたしはそのささやきで
果物とコーヒーのお替り。
旦那様もコーヒーのお替り。


その後は稲取の神社の階段に飾られた
雛人形を愛でぶらぶら散歩。
観光案内で教えてもらったランチのお店、
「古民家ふう」には拒否反応。
海の見えるカフェテラスで普通のランチをいただき
満足するのでした。
普通の人間は普通が一番だった。

2組の夫婦は長岡と新潟に帰り無事小旅行も閉幕。

翌朝
私たち下々の夫婦にお付き合いいただいた
音楽家ご夫婦はさぞお疲れだったのではとメールをすると

あちらも、私に負けないくらいの落ちががあったようです。
駐車券はなくさないように気を付けましょう。

楽しい、楽しい楽しい珍道中に乾杯でした。



















運転手さ


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