2023年7月20日木曜日

おかあさんの被爆ピアノと私

 


きっかけは映画「おかあさんの被爆ピアノ」だった。平和への祈りと「戦争は絶対してはいけない」を心に秘めて制作された映画をスクリーンで観る。心に響く被爆ピアノの音色。

30年以上も私にとってピアノは必要なものでなかった。私の仕事とは遠く離れた異次元の世界であった。それなのにどうしたのだろうか、映画の主人公菜々子のひたむきな心に引き寄せられた。純粋な気持ちの中に凛とした信念が感じられる。こうした心の演出は五藤利弘監督の人間性が溢れている。

この映画が絶対にあり得ないはずの不思議を起こした。

ピアノが弾きたくなった。お友達でもある楽器店さんに頼んで中古のピアノを探してもらった。運が良く丁度いいピアノがあった。65歳を過ぎての買い物としては高額であった。「私、ピアノが欲しいの」と夫に承諾を取ろうとしたら「いいんじゃあないか」とまさかの回答にびっくり。おまけに代金まで出してくれた。これこそ奇跡であった。ピアノレッスンは、先生から我が家へ出張してもらうことにする。私一人では申し訳ないので妹は歌を、70歳を過ぎたMさんを誘って月一回のレッスンが始まったのである。今では5人の仲間が月一回集まってレッスンを楽しんでいる。もう少しで3年の月日が過ぎていく。

おかあさんの被爆ピアノはその間何回も上映され3回目の上映に新な感動を感じる。佐野史郎さんの演技力は1回目で誰もが絶賛した。そして3回目にして菜々子さん役の武藤十夢さんの演技が変わって見えた。心の動きが感じられる。「武藤さん、上手くなったね」と私がつぶやくと妹は「映画は同じだよ。変わったのはあなたでしょ」と言われる。

1回目より2回目そして3回目と見る方に余裕ができる。ストリーはわかるがそれぞれの配役の心の動き、心の描写にたどり着くには時間と回数が私には必要である。そして監督の訴えたいことが自然と見えてくる。それは一人でも多くの人がこの映画を通して戦争について考えてください。と訴えているようだ。

観る人がどう感じるかは誰にもわからない。観ていない方に是非おすすめする私の映画の一つです。


日日是好日

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