2016年5月24日火曜日

今日が過ぎて、明日が来て、春が過ぎて、夏が来て

悲しそうな顔をしないでください。
切なそうな顔をしないでください。
義兄が全てを覚悟して、「お願いします」と無理を押しながら自分で運転をして私のところにやって来た。
病魔は、患者の気持ちなんて無視して増殖を繰り返す。
何人の身内の病魔を見てきただろうか
祖母、叔母たち、父とみんな同じ種類の病魔だった。
励まし、そして看取って来た時、私はまだ40歳から50歳ころである。
今は60を過ぎている。
いつか必ず私にもやってくる「死」をどう自分はうけとめるのだろうか。
夫に話す。義兄の涙について……。
私たちにできることは、気休めの励ましである。
それでも、私は今日生きられたら、明日も、そして春から夏へと
奇跡を信じて祈る。



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