2016年6月13日月曜日

女優のようにきれいな顔が般若顔に変身したのです。

58歳の誕生日は目の前でした。7月11日。
14年前のあの日、6月20日に叔母は逝ってしまった。
私を置き去りにして、

私はまだ47歳でした。
私と叔母は10歳違いです。
私が生まれた時から家族の間では叔母は「姉ちゃん」、
私は「礼子ちゃん」と呼ばれていました。
3歳違いの妹が生まれる(この妹は生後3ケ月で死亡)と私は祖母と姉ちゃんと
一緒の寝床で眠ります。
寝床の端に欅の座卓がおいてあります。
姉ちゃんが高校を卒業し、私が小学1年生になった年にその机を
譲り受けることになるのですが、そのちょっと前にちょっとした事件がありました。
我が家の方針では一年生になる前に、
自分の名前が読めて書けたら、それで合格でした。
私は、書きにくい「れ」のひらがなを結構うまく書くことが出来ました。
「この子は頭がいいかもしれない」と孫バカの祖母は
名前以外のひらがなを私に教え始めたのです。
ひらがなが読めるようになり、嬉しくて嬉しくて、

そこで見つけたのは、座卓の引き出しの中に潜んでいた手紙の数々です。
隠れて、そうです。姉ちゃんに見つからないようにその手紙が読みたかったのです。
5歳の私の妄想です。これはもしかして、ラブレターかもしれない。
一通、二通とひろげまくって、一生懸命に盗み読みを試みたのですが、
困ったことに漢字が多いのです。ひらがなの間に漢字が入ると、ちんぷんかんぷんです。
封筒と便箋を散らかし、かたずける知恵はなく、知らんぷりの私。
すると、その散らかっている手紙を見つけた姉ちゃんは
私を攻撃するのです。そして祖母に言いつけている、
女優のようにきれいな顔が般若顔に変身したのです。
胸元にぐさりと刀が刺さったかのように
私はひるんだ事を絶対に忘れません。
その後、姉ちゃんはお嫁に行くことになるのですが、そのお見合いの日に
二度目の般若顔を見ることに・・・・・・。

姉ちゃんの命日が近くなり
57年生きた姉ちゃんについて、書いてみようかと思いました。
続きは後日。

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