まだ夜のあけない栃尾の朝を
窓から眺める、街燈に照らされる道には白いものがありませんでした。
田んぼと屋根に少しだけ雪の妖精は下りてきていました。
雪が積もらずほっと胸をなで下ろしながら街燈の灯りをみつめ
昭和38年の豪雪を思い出しました。
栃尾は盆地です。
市外に抜ける道は峠を越えなければなりません。
車の数も少ない時代です。栃鉄も封鎖でした。
もちろん、除雪車などありません。
こしき、かんじき、しゃべるのみが除雪道具でした。
家々は雪の中にすっぽり埋まってしまいました。
屋根に積もった雪を下ろす場所さえなくなるのですから・・・・・・。
50年以上前のことを思い出しながら
50年は長かったのか短かったのか
今まで生きてきた道のりより
今から歩く道のりの方がはるかに短いでしょう・・・・・。
そして、この大雪のこの写真の大変さを経験しているのに
この写真を引き出して見つめると
懐かしさだけでなく
なんだか、しあわせだったと想えるのは何故でしょうか・・・・・・。
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