http://maestro-movie.com/
なんの予備知識もなく、友達に誘われ「マエストロ」を観てきました。
NHK大河「黒田官兵衛」に出演していた松坂桃季さんの主演映画でした。
最初から、耳に入る「運命」そして「未完成」のオーケストラ演奏に
心が動きました。
私は音楽知識がありませんが
ヒロインあまねの奏でるフルートにジーンと込み上げる大きな
「想い」を感じました。それは私自身が経験したこと、家が押し流され倒壊し、
命を拾ったことが蘇ってきました。
ヴァイオリンを弾く俳優さん、どことなく思い出そうとしてもなかなか思い出せなかった
「村上」と俳優大石吾朗さんが重なる。若い時はテレビでおなじみだったが
最近はテレビで見ることはなかった。
この人の演技に年を重ねたからこその「すごさ」を感じる。
五藤利弘監督作品にも出演されている
モロ師岡さん たちの脇役も光っていました。
こんな風に年をとって、いい味の仕事ができることが羨ましくもあり
これからの自分への希望かもしれません。
終盤の天童を演じる西田敏行さんの破天荒な姿からタキシードに変わった
時は、少し、笑っちゃいました。たぶん、ここで笑うのは私ひとりだったでしょう。
ラスト、天童は妻の死を正面から受け止め、その死の直前に
一番耳の良い妻のために「マエストロ」を全身で表現する。
ドドドッドと伝わる、本物の音楽に魅了されました。
そして、映画の終わりとともに、流れるキャスト、映画に関わった全ての人
監督さんのスタッフロールに流れる、ピアノの音色の優しさは
なんともいえない。映画の余韻が心を洗う。最後のピアノタッチの音が
聞こえなくなり、終わりになるのに
このピアノの音は映画の終わりを感じさせなかった。
映画館を出て最後のピアノの話を友達と語る。
そして、その時ピアノ奏者は辻井伸行さんだったと知りました。
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