2021年3月1日月曜日

辻井伸行コンサートに感激

 


舞台袖からステージ中央に置いてあるピアノに

向かってもうひとりの方と腕を組んで

盲目のピアニストは

軽やかな足取りでピアノの前方に立つ。

ステージから観客へ向かって左右、真ん中に

深々とお辞儀をする。椅子に座り位置の確認を

丁寧にする。しばらくそのままで曲想のイメージ

を測っているようだ。

鍵盤に指が走る。シューマンの蝶々からはじま

る。彼の演奏を聴くのは、今回で3回目。

これがピアノの音色なのか、ハープの音のように

滑らかに聴こえる。

まるで早送り動画のような神の響きが鼓膜に

響く。

今回はオーケストラなしの辻井伸行オンリーワン

の世界が広がりただただ素晴らしい。

アンコールに応える天才ピアニストは聴く人に

さらなる感動を与える。そして自らの感謝の気

お持ちを言葉にし

自作の曲「笑顔で会える日のために」をゆったり

と穏やかに弾く。

コロナもいつかきっと終わる日が来るはず。

いつか弾いてみたいと思った。

鳴り止まない拍手に応え「カンパネラ」を全身全

霊で私たちに届けてくれる。最高で素敵な感動に

涙の雫がこぼれる。

最後に笑いながら今日はおしまいですと言うよう

にピアノの蓋を閉じてステージを去る。

お友達と一緒にランチを楽しみ

感動を分かち合える喜びは至福の一日だった。





0 件のコメント: