2013年8月11日日曜日

いつ誰がこの雁木を歩いたのか


栃尾の町並みには、訪れた人々をひきつける「雁木通り」があります。

大町通りの雁木は江戸時代中期に存在していたようです。
谷内から滝ノ下にかけても結構長い
雁木が続きます。また最近では表町の雁木が新しく模様替えされています。
町並みの中には商人が多く、米屋はとくに多かったようです。
最近までおけやもありました。子供の頃、おけやさんに行って
「なぎ」という15センチくらいの長さの棒を操る遊び道具を 買ってもらいました。
この遊びについては次回に触れる事にします。
雁木を歩きながら江戸や明治、大正 時代に思いをはせて歩くと
この通りには荷車が通って・・馬が荷物を引いて・・車輪はもちろん木で出来ていて
なんだか、時代劇の場面が頭に浮かびます。また昭和初期まで続いていたらしい「馬市」の風景、
馬の売買の際に、証文のかわりに、きめ酒を交し合う。ばくろうたちはどぶろくを片手にでっこい〔大きな〕 油揚げをわしずかみで、
豪快に食べている光景も目に浮かびます。
しかし、栃尾の雁木が昔から現在に至るまで、存在する最大の理由は
栃尾が越後の 豪雪地帯だったからです。
栃尾の先人たちは自分の家の軒先を延長して雪が家に入らないように
工夫していたようです。

そして、雁木通りは栃尾の人々にとって、それぞれのたくさんの想いが物語のように続いています。
私にも想いがあります。
並んで歩くほど広くない雁木です。彼の後ろをチョコチョコと小走りで歩く。
時々、彼は私が付いてきているか立ち止まってふりかえる。
雁木には懐かしいロマンもあったような気がします。


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