2015年3月17日火曜日

お彼岸に父を想う

父は午年です。私も午年です。
24歳違う親子です。
父は75歳になる年に他界しました。
3人の孫のうち、とりわけ男で生まれたYを異常なほどかわいがり
自慢しまくっていました。
私の娘は「じいちゃんのY自慢にはもう、聞き飽きたよ」というほどでした。

病床につき、入院生活を繰り返し、最後の入院は約1ヶ月でした。
毎日病室に通うYでしたが、彼はいつも黙って父のそばに座っているのです。
いつも黙っているYに、私から「何かしゃべってやったら」とYに言葉をかけた事がありました。
すると、「じいちゃんとYの心はいつも、つながっているから、何も言わなくてもわかるよな」と
Yの手を握りしめる父でした。

ある日私は思いきって聞いたことがあります。
「じいちゃんは子供と孫と、どっちが可愛いの?」と・・・・・・死の渕で
精一杯の力を振り絞り生きようとしている父に、まるで幼児のように
尋ねる娘はいくつになっていたことでしょうか、今から考えると
情けない問いかけでした。
それでも、いくつになっても子供は子供なのです。
答えは決まっていました。

そして、他界してから10年近くになる今日この頃、
父のことを思い出すことの日々は少なくなっています。
それでも、お彼岸を目の前にすると、在りし日の場面が次から次へ浮かびます。
古来から、お彼岸という行事のあることに感謝したいと思います。
「ゆめのかよいじ」のように・・・・・。

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