栃尾の花火は、鳩峰で打ち上げられます。
丁度、豆撰の裏手になります。
駐車場からは2カ所で打ち上げられる花火が
とてもよく見られます。
この日は妹夫婦に招待され、妹の家族と
一緒に観覧しました。もちろん認知症の母も甥っ子も一緒です。
長岡花火のような大きな規模ではありませんが
私がもの心ついた時から行われている行事です。
昔は繊維祭りといったような記憶があります。
栃尾の街は、機屋さんが多くて
その昔は賑わいを見せていました。
機屋さんでない私のような百姓の子は、
学校で少し、引け目を感じたものです。
今ではその機屋さんは、ごくわづかしか残っていません。
花火の歴史や打ち上げられた花火の散り舞う姿は
綺麗ではありますが
物悲しさも感じてしまいます。
私たちの隣には、もうひと組。
家族大勢で花火を観覧しています。
この家族は私よりも年下の従妹の家族です。
孫が3人、双子姉妹は3歳くらいでしょうか。
ヨチヨチ歩きをしている弟と一緒です。若いママとパパ。
髪を結い上げ、ゆかた姿がとても可愛いく、
あらあら、もう女性の雰囲気。
さて、最後の栃尾では一番長い花火が終わりました。
夫は花火とともに楽しんだお酒で、
酔いがまわっています。
ふた家族を後にお先に失礼しますと、帰路につきました。
そして、よく日の話です。
従妹に「昨日はよかったわね。」と話すると
私たちが帰った後に、もうひと組みの親子が登場したそうです。
従姉妹の娘とその子供です。名前は空と言います。
時々豆撰に遊びに来ては、
私の母と手をつなぎお散歩したりします。
空は4歳です。
空は母のところにまっすぐに駆け寄り「お茶屋のおばあちゃん待っていた?」
と抱きついたそうです。
その光景を見ていなくても、母の笑顔が浮かんできました。
空はわかっているのです。母は弱い人間で、守ってやらなければならないことを。
たった4歳の子でも知っている、人を守ること。
人に親切にすることを……。
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