2023年3月9日木曜日

バチカンからタイムマシーンに乗って

 





バチカン市国の周りは城壁が巡らされている。孫はピラミッドみたいと大喜びである。手荷物検査を終えるとそこは紀元前の世界だった。ずらりと左右に並べられた彫刻、巨大なタペストリーの通路、世界地図などはドローン撮影したかのようだ。伊能忠敬が見たらどんなにびっくりしたことか。続く部屋は多すぎて素通りして絶対見逃してはならないバチカン宮殿システィーナ礼拝堂の祭壇に描かれた「最後の審判」です。天井が高すぎて首が痛くなり、数々の絵の一枚一枚を読み取ることは難儀だが、どうして描かれたのかとか中央の天使の絵は映画「ET」のヒントだったかしら?「ダビンチコード」などの映画を思い出しながら過去を辿っていました。

ヨーロッパの発展にはキリスト教が大きく影響し、その時の世界や王族などを宗教で支配していたのだろうか。もしイエス・キリストが神様で生きかえったことが真実なら、キリストは決して贅沢な居城など求めることなく生前通り民の幸せのために教えを広めたはずである。

しかし、この巨大な建物に使われている大理石はどうやって運ばれたのか、想像できない権力の中で奴隷(ベン・ハー映画のワンシーンを想像する)として働かされた民も多かったはずそして、権力は権力を重ねて行ったに違いない。

でもこれらの設計をした人たちは偉大なる天才だったことは言うまでもない。

そして、その時代から現代もなお、ここに携わる人々による修復工事、観光事業を支えていることは、素晴らしいことだろう。働く場所があるのだから。

バチカン市国の城壁を回って、サン・ピエトロ大聖堂に着く。巨大な柱、大理石の床、などに驚かされる。スケールが違いすぎる。この建物が完成した時、日本は何時代だろうか。やっと弥生時代だろうか。

この日の最後は「ダビンチコード」謎解きの最後の撮影場面のお城を上る。

ローマ滞在最後の夕食はタコのサラダやヒレ肉ステーキ、辛めのパスタ、サーモンのオリーブ焼き。仕上げにイチゴ、ミルフィーユ、プリンを食べながら孫の「キラキラ星」の歌ライブを聞く。デザートもライブも終了し、そろそろホテルに戻ろうかと思っているとレストランで働いている東京出身の方からなんとクッキーのサービスをいただきました。外国で日本人に出会うと日本を思い出すのでしょう!ご親切にありがとうでした。異国で働いていた娘も同じ気持ちだったかしら?いえ今だって日本が恋しいでしょう。

孫にとっても日本は故郷のようです。あと何日かと指を出して1、2、3、4、と数え始めたら「ババやめて、数えたら少しになって寂しくなるから」と言うのです。孫の気持ちを考えると胸が熱くなりました。

ローマ時代と中世、そして今とタイムマシーンに乗って彷徨う日々の中で、家族と一緒にいられるこのひと時こそ幸せなのだと思いました。

日日是好日



 


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