2016年4月5日火曜日

想い出のさくら









昨日はアメリカから帰ってはじめての診察。

「具合はいかがですか」と先生に問われ
「なんだか、日本に帰ってきた方がドキドキするような気がします」と応える私。
先生は心臓の音を聞きながら、ひとりで納得なさっているように、うなづく。
簡単とはいえ、なんだかちょっと怖いのです。治療日、日程は新大の先生の予定をお聞きしてからの決定とか・・・・・・。待つのはやっぱり嫌だ。一応の入院手続き説明をお聞きして、診察室をでる。
夫は心配をして、電話をくれる。「ちょっと場所が悪いそうよ」先生の説明を簡単に話す。
会計を済ませ、お友達に連絡すると、病院の駐車場にいるとのこと。ひとりで先生のお話を聞き、少し心が重かったから、お友達がそばにいてくれたことは、とても嬉しかった。一気に話してしまうとなんだかすっきりしました。
それでも、夜中にコトコトと響く私の心臓で、たびたび目が覚めてしまう。5時頃になると、窓の外も明るくなり、今朝はお天気です。旅の疲れで、お掃除もしなかったので、お風呂掃除からはじめました。ちょっとずつゆっくりとすることにしました。青い空を見続けたせいか、明日なることは明日でもいいかと自分都合の思考回路が出来上がってきたようです。歩こうか車にしようかと迷った結果、車での出勤。途中で車を止め見上げるこの桜。私はよくひきつけを起こす子だったので、父におんぶされて、このお屋敷の今は駐車場になっていますが、とても立派な水色の洋館の病院によく通いました。今は亡き老先生の一言はきまっています。「また、おまえか」とおっしゃる。つまり父がおんぶして、この病院に駆け込んでくる途中で私の意識は戻っているのでした。
この洋館の門の中に大きな桜の木がありました。一本だったのか二本だったのか、ちょっと思いだせません。でも今もその桜の木はあるのです。大きく、枝振りもよく、デジカメをのぞくと、「大丈夫かい」と私の心臓を気遣ってくれていました。
生まれた時から今日まで61年間見続けた、この桜は私の想い出さくらです。
どうか、私を見守ってくださいね。


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